4月スタートのNHK朝ドラ「なつぞら」でヒロイン役を務める広瀬すず(20)。いま最も旬な女優である。その“出世作”ともいえる「レオパレス21」のCMを近ごろ見ないと思ったら……。やはり例の問題でとばっちりを受けていた。
昨年は15本に出演し、“CM女王”とも呼ばれるようになった広瀬。彼女が「レオパレス21」のCMに初めて出たのは2015年10月から。先輩にときめいたりする乙女の可愛らしさばかりに目がいき、レオパレス自体の屋台骨が揺らぐとは、誰も予想できなかったはずだ。
「施工不良問題が世間に知られるようになったのは昨年の春ごろです。以来、CM出演女優である広瀬の事務所とレオパレスは、CM契約をめぐって熾烈な争いをしてきたのです」
と、広告代理店の関係者が明かす。
「レオパレスの問題は、テレビ東京の『ガイアの夜明け』が扱ってきました。17年12月に第1弾、昨年5月末に第2弾、今年2月が第3弾です。広瀬の事務所が認知したのは昨年6月ごろ、第2弾の放送後です。第2弾を見た事務所がキャスティング会社を通じて不安を伝えると、レオパレスの回答は“大きな問題にはならない”。第2弾放送の半月ほど前、広瀬はシリーズ新CM発表イベントに浴衣姿で出たりもしていましたし、ウェブ広告やウェブムービーも展開されていたのです」
ところが、昨年6月、レオパレス側の自粛という形でテレビCMが止まった。
■「違約金を請求」
「ガイアの夜明け」の反響がネット上に広まりはじめていたのである。広瀬側にとっては不可解な時間が流れた。先の関係者が続ける。
「今年の2月5日、『ガイアの夜明け』第3弾が放映されました。ここで広瀬の事務所が態度を明確にします。広瀬のイメージ低下とほかのCM出演企業への配慮から、レオパレスにCM契約中止を申し入れました」
契約には、“どちらかが不祥事を起こし、社会的信頼を失墜させた場合は契約破棄できる”との条項があったというが、
「レオパレス側は、“まだ契約期間中だ。違約金を請求する”と強硬な態度を見せたといいます。なのに、国土交通省がレオパレス施工のアパートで耐火性能などに不備のある物件を確認したと発表するや、レオパレスの社長は同じ日に謝罪会見を開きました。広瀬側はこの姿勢に激怒し、逆に謝罪と違約金を求めることにしたのです」
その怒りはもっともで、
「数年前、別の不動産関連企業から広瀬にCMのオファーが入ったことがありました。でも、レオパレスの“一生、応援します”との言葉で、オファーを蹴った経緯があるのですから。レオパレスとの契約はCMやウェブムービーなどを入れて3千万円以上ですが、広瀬側はそれと同程度の違約金を求めるようです」
2月下旬、両者は話し合いの場を持ったという。双方にその結果を訊ねても、「契約内容にかかわるのでお答えできません」と言うのみ。はっきりしているのは、施工不良がバレた企業は、対芸能界の防火力もきわめて低かったこと。そして、その企業のCMに広瀬すずが二度と出ないことである。
「週刊新潮」2019年3月14日号 掲載
3/18(月) 5:57配信 デイリー新潮
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190318-00558289-shincho-ent