2月27日に、新たにジャーメイン・ジェンキンス氏(34)のコーチ起用を発表した大坂なおみ(21)。
前コーチのサーシャ・バイン氏(34)を解任した後の試合では、「赤子の手」かと思われた遥か格下に、逆にひねり負かされてしまった。
それだけに新コーチの手腕には注目が集まるが、前コーチ解任決断の裏側に彼女の家族の意向があると聞けば、クリアすべき“課題”は色々ありそうで……。
***
2月19日のその試合を、大方のテニス好きはチェックすらしていなかった。
対戦相手のクリスティナ・ムラデノビッチなんて知らないし、世界ランク67位じゃ大坂の相手にならないでしょ、というわけだ。
ところが大坂、そのドバイ選手権の初戦で、3―6、3―6と完敗してしまったから、さあ、大変である。
ご存じのように、大坂はその直前、昨季から指導を受けていたサーシャ氏とのコーチ契約を解消していたわけだが、
「コーチがいなければ選手は不安。だから大坂は初戦でコロッと負けてしまった。覇気がなく、動きも悪かったですね」
と評するのは、元プロテニス選手の神和住純(かみわずみじゅん)氏である。
「サーシャは選手の心理面を支えられる。落ち込んだとき“深呼吸してみて”とか“○○すれば立ち直るんだよ”と、大坂に教えたんですね。
だから彼女が怒ってラケットを折ったり、落ち込んで崩れたりすることがなくなった。技術面以上に、メンタル面で効果をもたらしたと思います」
そんな世界1位の立役者を、なぜ解雇したのか。
父親に最大の発言権
「原因は、サーシャと大坂の家族との確執です」
と、大坂に近い関係者が声を潜めて語る。
「なおみの家族は彼女が3歳のときにニューヨーク州に渡り、5〜6年後に多くのトップ選手が練習するフロリダ州に移住し、苦労していまの地位を築きました。
だから“チームなおみ”に対して一番強く意見を言えるのは両親です。
実はなおみが全米オープンで優勝後、彼女のフィジカル面のケアを担当していた
茂木奈津子というアスレチックトレーナーが解雇されていますが、理由はなおみの両親に気に入られなかったからだという。
要はチームなおみと大坂の家族の対立があったんです」
実は、サーシャ氏はまだまだコーチを続けるつもりだったそうだが、
「なおみの家族の絆が強すぎた。それに周囲が振り回されているんです」(同)
ほかの関係者によれば、
「ハイチ生まれの父、レオナルド・フランソワ氏とサーシャの仲が悪く、全豪のプレイヤーラウンジでも2人は無視し合い、冷たい空気が流れていた。
大坂家では、独学でテニスを学んで、なおみと一つ上の姉を指導したフランソワ氏に、最大の発言権があるのです」
そこに「さよならの向う側」が。アメリカのメディア関係者に聞くと、
「全豪の決勝後、なおみは“サーシャと話していないの”と語っていて、2人の亀裂は米国内でも周知の事実。でも、トップ選手がコーチを解雇するのは、全然珍しいことではない」
こうした経緯を経て決まったジェンキンス新コーチ。
大坂が苦手なクレーコートでの全仏、ネットプレーが必須の全英で、その真価が問われそうである。
「週刊新潮」2019年3月7日号 掲載
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190306-00557641-shincho-spo
3/6(水) 5:57配信
前コーチのサーシャ・バイン氏(34)を解任した後の試合では、「赤子の手」かと思われた遥か格下に、逆にひねり負かされてしまった。
それだけに新コーチの手腕には注目が集まるが、前コーチ解任決断の裏側に彼女の家族の意向があると聞けば、クリアすべき“課題”は色々ありそうで……。
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2月19日のその試合を、大方のテニス好きはチェックすらしていなかった。
対戦相手のクリスティナ・ムラデノビッチなんて知らないし、世界ランク67位じゃ大坂の相手にならないでしょ、というわけだ。
ところが大坂、そのドバイ選手権の初戦で、3―6、3―6と完敗してしまったから、さあ、大変である。
ご存じのように、大坂はその直前、昨季から指導を受けていたサーシャ氏とのコーチ契約を解消していたわけだが、
「コーチがいなければ選手は不安。だから大坂は初戦でコロッと負けてしまった。覇気がなく、動きも悪かったですね」
と評するのは、元プロテニス選手の神和住純(かみわずみじゅん)氏である。
「サーシャは選手の心理面を支えられる。落ち込んだとき“深呼吸してみて”とか“○○すれば立ち直るんだよ”と、大坂に教えたんですね。
だから彼女が怒ってラケットを折ったり、落ち込んで崩れたりすることがなくなった。技術面以上に、メンタル面で効果をもたらしたと思います」
そんな世界1位の立役者を、なぜ解雇したのか。
父親に最大の発言権
「原因は、サーシャと大坂の家族との確執です」
と、大坂に近い関係者が声を潜めて語る。
「なおみの家族は彼女が3歳のときにニューヨーク州に渡り、5〜6年後に多くのトップ選手が練習するフロリダ州に移住し、苦労していまの地位を築きました。
だから“チームなおみ”に対して一番強く意見を言えるのは両親です。
実はなおみが全米オープンで優勝後、彼女のフィジカル面のケアを担当していた
茂木奈津子というアスレチックトレーナーが解雇されていますが、理由はなおみの両親に気に入られなかったからだという。
要はチームなおみと大坂の家族の対立があったんです」
実は、サーシャ氏はまだまだコーチを続けるつもりだったそうだが、
「なおみの家族の絆が強すぎた。それに周囲が振り回されているんです」(同)
ほかの関係者によれば、
「ハイチ生まれの父、レオナルド・フランソワ氏とサーシャの仲が悪く、全豪のプレイヤーラウンジでも2人は無視し合い、冷たい空気が流れていた。
大坂家では、独学でテニスを学んで、なおみと一つ上の姉を指導したフランソワ氏に、最大の発言権があるのです」
そこに「さよならの向う側」が。アメリカのメディア関係者に聞くと、
「全豪の決勝後、なおみは“サーシャと話していないの”と語っていて、2人の亀裂は米国内でも周知の事実。でも、トップ選手がコーチを解雇するのは、全然珍しいことではない」
こうした経緯を経て決まったジェンキンス新コーチ。
大坂が苦手なクレーコートでの全仏、ネットプレーが必須の全英で、その真価が問われそうである。
「週刊新潮」2019年3月7日号 掲載
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190306-00557641-shincho-spo
3/6(水) 5:57配信