首位の川崎が引き分け以下でも、仙台と対戦する広島が差を詰められなければ優勝決定
暫定順位表
今週末の10日に8試合が行われるJ1第32節は、まさに天国と地獄の二つが注目されるタイミングになる。川崎フロンターレに2年連続の優勝を決めるチャンスがある一方で、熾烈を極めるJ1残留争いではV・ファーレン長崎の17位以下が決定する可能性がある。そして、混戦となっているJ1残留争いでは「勝ち点40」と「勝ち点45」が目安のラインになる。
■11月10日J1リーグ第32節(8試合) ※柏vs鹿島(2-3)は6日に消化
14:00 札幌vs浦和(札幌厚別)
14:00 FC東京vs磐田(味スタ)
14:00 清水vs名古屋(アイスタ)
14:00 C大阪vs川崎(ヤンマー)
14:00 神戸vs鳥栖(ノエスタ)
14:00 広島vs仙台(Eスタ)
14:00 長崎vs横浜FM(トラスタ)
15:00 G大阪vs湘南(吹田S)
まずは、川崎の優勝条件から確認したい。2位のサンフレッチェ広島とは勝ち点7の差があるだけに、2試合では逆転が不可能な差がある。今節を含めて残り3試合のなか、川崎はセレッソ大阪戦で勝利すれば無条件で優勝が決まる。また、川崎が引き分け以下だったとしても、ベガルタ仙台と対戦する広島が川崎との差を詰められなければ優勝が決まる。リーグ戦4連敗中の広島にとっては、逆転優勝へ勝利が不可欠の状況だ。
また、J2降格チーム数は、J1ライセンスを持たない町田ゼルビアがJ2を2位以内で終えるかどうかで状況が変わる。現在2位の町田が3位以下で終了すれば変更はないが、2位以内ならJ1の18位が自動降格で、17位が入れ替え戦に回る。現時点では、当初どおり17位以下の2チームが自動降格、16位が入れ替え戦に回る仮定で状況を確認したい。
17位以下が消える「勝ち点40」が一つの目安 達成可能なのは横浜FM、湘南、名古屋
17位の柏レイソルは、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)で決勝に進出した鹿島アントラーズと先行で6日に対戦し、2-3で敗れて勝ち点33となっている。残り2試合のため、柏が連勝した場合は最大勝ち点39。そのため、勝ち点40に届いたチームから順に17位以下になる可能性は消える。つまり、この勝ち点40に届いている12位のジュビロ磐田から上位のチームに自動降格の可能性はない。まずは、この数字が一つの目途になる。
今節でそれを達成できる可能性があるのが、勝ち点38で13位の横浜F・マリノス、同37で14位の湘南ベルマーレ、同37で15位の名古屋グランパスの3チームだ。今節の勝利でそのノルマを達成することができれば、厳しい戦いのなかでも一息をついて代表活動での中断期間を迎えられるだろう。湘南と対戦するガンバ大阪、名古屋戦の清水エスパルスは、そうしたモチベーションを持つ相手という意味でも厳しい試合になりそうだ。
そのなかで、横浜FMの対戦相手は勝ち点29で最下位のV・ファーレン長崎だ。長崎は残り3試合を全勝しても最大勝ち点が38。湘南と名古屋に加え、同36でヴィッセル神戸戦を控える16位のサガン鳥栖が揃って勝利した場合には、長崎が自動降格圏の17位を脱出するには横浜FMの全敗を期待するしかなくなる。
さらに、長崎が横浜FM戦で勝利を逃した場合には、さらに状況が悪化する。敗れれば最大勝ち点が35となるため、その時点で17位以下が決定。引き分けても同36までとなるため、鳥栖の3連敗しか16位以上になる可能性が残らない。前述の状況から、引き分け以下の時に「J2降格が決定」とはならないものの、最高でも町田がJ2で2位以内の時に入れ替え戦進出ということになる。
「勝ち点45」に達するとJ1残留確定 今節達成可能なのは清水、C大阪、G大阪、仙台
そして、鳥栖が3連勝した場合の勝ち点45以下のチームに16位の可能性があるように見える。しかし、最終節に湘南と名古屋が直接対決するため、この2チームの最大勝ち点が44になる。これにより、勝ち点45に達したチームはJ1残留が確定する。この勝ち点45を今節で達成する可能性があるのが、7位清水から10位仙台までの4チームだ。
もちろん、今節の名古屋と湘南が揃って引き分け以下に終われば、順次43、42とハードルは下がっていく。その場合は、11位の神戸と12位の磐田も今節で残留を決める可能性がある。
残りが3試合となり、各チームが獲得する可能性がある勝ち点は限られてきた。川崎の優勝決定に加え、大混戦のJ1残留争いから抜け出すチームはどこなのか。注目の第32節となりそうだ。
11/10(土) 6:20配信 フットボールゾーン
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