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前澤氏(右)との月旅行契約を発表するマスク氏。このときはご機嫌だったが…=17日(AP)
米証券取引委員会(SEC)は27日、電気自動車(EV)メーカー、テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO、47)を証券詐欺の容疑で提訴した。マスク氏は宇宙事業も手がけており、ZOZOTOWNの前澤友作社長(42)の「月旅行」契約を華々しく発表したばかり。大丈夫なのか。
ロイターやブルームバーグなど海外メディアが相次いで速報した。訴状では、マスク氏が8月7日、ツイッターに投稿した「1株当たり420ドルでテスラの株式を非公開化することを検討中。資金は確保した」との発言はマスク氏によるでっち上げで、投資家を欺いたと主張している。
その後の投稿で「投資家の支持が確認された」などとしたことも問題だとし、マスク氏が公開企業の役員や取締役を務めることを禁じる命令に加え、課徴金を科すよう求めた。テスラの株価は時間外取引で一時約10%の暴落に見舞われた。
マスク氏をめぐっては米司法省も同氏を捜査対象にしていると報じられていた。テスラの経営についても業績悪化と累積債務が投資家に問題視されている。
マスク氏は米宇宙ベンチャー「スペースX」も率いており、開発中の大型ロケット「ビッグファルコンロケット(BFR)」で2023年の月旅行で前澤氏と契約を結んだと発表した。
前澤氏は芸術家6〜8人を同行させる計画で、1人100億円の費用がかかり、すでに手付金も支払ったとされる。
23年の月旅行実現は技術的に難しいのではないかと指摘する専門家もいるが、米SECの提訴の行方次第では、月旅行の実現そのものにも暗雲が立ちこめそうだ。