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2018/07/07(土) 12:25:53.68ID:CAP_USER9●抽象的な言葉で選手を鼓舞
次期日本代表監督就任の報道も飛び出したユルゲン・クリンスマン氏。ドイツでは、何よりもまず「モチベーター」として評価される。
同氏のオーストラリア代表監督就任の可能性を報じた昨年12月5日付の『シュトゥットガルター・ツァイトゥング』電子版は、記事中で次のように記している。
「クリンスマンについて、いずれにせよオーストラリア人たちは、チームの中に偉大なモチベーターを持つことになるだろう。彼のスピーチは伝説的だ。彼のインパルスはドイツサッカーの飛躍に決定的に貢献した」
自国開催となった06年のワールドカップで、ドイツ代表を率いたクリンスマン氏。大会中のロッカールームでは、「ポルディ、胸を張れ」といったような抽象的な言葉を用いつつ、代表選手たちを鼓舞しては母国を3位に導いた。
17年7月11日付の『シュピーゲル』電子版は「彼のインパルスはレーブの時代の基礎の一部である」と記している。ドイツ大会が終わると、ヘッドコーチのヨハヒム・レーブが新たに代表監督に就任。それからロシアの地で砕け散るまで、「レーブの時代」は栄光を享受した。ブラジル・ワールドカップで優勝したドイツ代表の礎を築いたのは、クリンスマン氏の「スピーチ」とする見解がある。
●戦術面は元ドイツ代表監督、レーブに一任
他方、いわゆる戦術家としては見なされていない。ブラジル・ワールドカップではアメリカ代表を率いたクリンスマン氏。当時グループGの最終戦でドイツ代表と戦った。それに合わせて14年6月26日付の『シュピーゲル』電子版は、「レーブとクリンスマンの比較」と題する記事を掲載。そこでは最初に「戦術」という項目で、レーブが「生粋のタレント」と評されたのに対して、クリンスマン氏は「遅れを取り戻す者」と評されている。
「(戦術は)常にヨハヒム・レーブの専門分野だった。自国開催のワールドカップではアシスタントとしてチームを対戦相手に対して戦術的に調節した。クリンスマンはそれに対して感情面の担当だった」
「クリンスマンは全くレーブの側ではない。彼は加えて戦術を学ばざるを得ない。今日では彼はアメリカのチームをピッチに送り込んでいる。チームは従うべきクリアなプランの印象を(クリンスマンに)伝える」
クリンスマン氏が「感情面」を担当し、レーブが「戦術的に調節」するという分業体制で06年のドイツ代表は成功を収めたが、その後、「モチベーター」が戦術家に転向した様子はない。
08年7月、バイエルン・ミュンヘンの監督に就任したが、練習はほとんどフィットネスに関するもので、戦術面については選手たちにほぼ丸投げだったという。フィリップ・ラームが自著「DER FEINE UNTERSCHIED」の中で明かしている。11年7月に就任したアメリカ代表でも、それ専用の「チーム」を必要としたことは、先に『シュピーゲル』電子版が記したとおりである。
もちろん16年11月に成績不振を理由にアメリカ代表監督の職を解かれ、雌伏の時を過ごしているクリンスマン氏が、現代サッカーの戦術を学んでいる可能性もある。かつて浪人中のトーマス・トゥヘルが、ペップ・グアルディオラに師事したように。
つづく
フットボールチャンネル7/7(土) 10:10
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180707-00010002-footballc-socc
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