「FIFAワールドカップ」は、国際サッカー連盟(Federation Internationale de Football Association、略称FIFA)が主催する4年毎に開催される男子ナショナルチームによる世界選手権である。1930年にウルグアイで開催された第1回大会から48年を経て第21回目となる大会は、「2018 FIFAワールドカップ・ロシア」として現在ロシアで開催されている。大会は2018年6月14日から7月15日までの31日間の予定で、予選を勝ち抜いた31カ国に開催国のロシアを加えた32カ国が、ロシア国内11都市の12会場で熱戦を繰り広げている。
中国は「2018 FIFAワールドカップ・ロシア」の40カ国が参加して行われたアジア予選に2次予選から出場し、上位12カ国に残って3次予選まで駒を進めたが、6カ国ずつのグループで行われた総当たり戦の結果、グループAの5位(10戦3勝3分4敗、得点8、失点10、得失点差マイナス2、勝ち点12)となって敗退し、ロシアで行われる本戦への出場を逃した。ちなみに、ロシア本戦への出場を決めたグループBの日本は1位(10戦6勝2分2敗、得点17、失点7、得失点差10、勝ち点20)であった。
中国の“国家足球隊(国家サッカーチーム)”は、1949年10月に中華人民共和国が成立した翌年の1950年に組織され、1976年からFIFA傘下のアジアサッカー連盟(AFC)主催の「AFCアジアカップ」に参加している。戦績は、1984年:2位、1988年:4位、1992年:3位、2000年:4位で、2004年に2位となったのを最後に低迷し、それ以降の上位入賞はない。
それもそのはずで、2018年6月7日に発表されたFIFAランキングでは中国は75位であり、過去1年間のランキングで最高は2017年10月の57位だった。FIFAランキングで中国の過去最高は1998年12月の37位であり、過去最低は2013年3月の109位だった。ちなみに日本は6月7日発表のFIFAランキングでは61位だったが、過去最高は1998年3月の9位、過去最低は2000年2月の62位だった。
実は熱烈なサッカーファンの習近平
中国国家主席の“習近平”は“鉄桿足球迷(熱烈なサッカーファン)”として知られている。習近平がまだ国家副主席だった2011年7月、北京を訪れていた韓国民主党党首で国家議員でもあった“孫鶴圭(ソン・ハクキュ)”との面談終了後に、孫党首から韓国のサッカー選手“朴智星(パク・チソン)”のサイン入りサッカーボールを贈られてサッカー談義に興じた習近平は、次のように述べたと言う。すなわち、中国がFIFAワールドカップに出場する、FIFAワールドカップを開催する、FIFAワールドカップで優勝する、これが私の三つの夢である。
2012年11月に中国共産党中央委員会総書記となった習近平は、2015年2月27日に第18期“中央全面深化改革委員会”第10回会議を開催して「中国サッカー改革発展全体計画」を審議して可決した。単一のスポーツに限定した全体計画を同委員会で採択するのは前代未聞のことであり、習近平がいかに中国サッカーの改革に熱意を燃やしているかが分かる。習近平は中国をサッカーの超大国にして、FIFAワールドカップの開催国となり、FIFAワールドカップに参加し、2050年までにFIFAワールドカップで優勝することを目標に掲げた。このため、習近平は2025年までに中国国内に5万カ所の“足球院校(サッカースクール)”を開設して若手選手の育成に励み、2030年FIFAワールドカップの開催国に立候補しようと考えていると言われている。
中国のプロサッカーリーグである“中国足球超級聯賽(中国サッカー・スーパーリーグ)”(以下「スーパーリーグ」)は1部リーグ<注>を指し、16クラブで構成されている。スーパーリーグの各クラブは2004年から有力な外国人助っ人を招聘するようになり、現在(2018年6月時点)では合計64人の外国人選手がスーパーリーグに在籍している。その内訳は、ブラジル:20人、アルゼンチン:5人、スペイン:4人、ポーランド:3人、ナイジェリア:3人、などとなっている。現在開催中の「2018 FIFAワールドカップ・ロシア」には、これら64人中の8人が各国代表として出場している。
<注>2部リーグは“中国足球甲級聯賽”、3部リーグは“中国足球乙級聯賽”。
なお、外国人助っ人の移籍金が高額であることから、2017年6月にスーパーリーグは新たな規定を発表し、外国人助っ人の移籍金が4500万元(約7.65億円)以上となった場合には、その同額を“中国足球協会(中国サッカー協会)”へ支払うことを義務付けた。これは習近平が述べた「外国人のサッカースターが溢れている中国スーパーリーグより強大な国家チームの方がより重要だ」という言葉に対応したものと言われている。
中国は「2018 FIFAワールドカップ・ロシア」の40カ国が参加して行われたアジア予選に2次予選から出場し、上位12カ国に残って3次予選まで駒を進めたが、6カ国ずつのグループで行われた総当たり戦の結果、グループAの5位(10戦3勝3分4敗、得点8、失点10、得失点差マイナス2、勝ち点12)となって敗退し、ロシアで行われる本戦への出場を逃した。ちなみに、ロシア本戦への出場を決めたグループBの日本は1位(10戦6勝2分2敗、得点17、失点7、得失点差10、勝ち点20)であった。
中国の“国家足球隊(国家サッカーチーム)”は、1949年10月に中華人民共和国が成立した翌年の1950年に組織され、1976年からFIFA傘下のアジアサッカー連盟(AFC)主催の「AFCアジアカップ」に参加している。戦績は、1984年:2位、1988年:4位、1992年:3位、2000年:4位で、2004年に2位となったのを最後に低迷し、それ以降の上位入賞はない。
それもそのはずで、2018年6月7日に発表されたFIFAランキングでは中国は75位であり、過去1年間のランキングで最高は2017年10月の57位だった。FIFAランキングで中国の過去最高は1998年12月の37位であり、過去最低は2013年3月の109位だった。ちなみに日本は6月7日発表のFIFAランキングでは61位だったが、過去最高は1998年3月の9位、過去最低は2000年2月の62位だった。
実は熱烈なサッカーファンの習近平
中国国家主席の“習近平”は“鉄桿足球迷(熱烈なサッカーファン)”として知られている。習近平がまだ国家副主席だった2011年7月、北京を訪れていた韓国民主党党首で国家議員でもあった“孫鶴圭(ソン・ハクキュ)”との面談終了後に、孫党首から韓国のサッカー選手“朴智星(パク・チソン)”のサイン入りサッカーボールを贈られてサッカー談義に興じた習近平は、次のように述べたと言う。すなわち、中国がFIFAワールドカップに出場する、FIFAワールドカップを開催する、FIFAワールドカップで優勝する、これが私の三つの夢である。
2012年11月に中国共産党中央委員会総書記となった習近平は、2015年2月27日に第18期“中央全面深化改革委員会”第10回会議を開催して「中国サッカー改革発展全体計画」を審議して可決した。単一のスポーツに限定した全体計画を同委員会で採択するのは前代未聞のことであり、習近平がいかに中国サッカーの改革に熱意を燃やしているかが分かる。習近平は中国をサッカーの超大国にして、FIFAワールドカップの開催国となり、FIFAワールドカップに参加し、2050年までにFIFAワールドカップで優勝することを目標に掲げた。このため、習近平は2025年までに中国国内に5万カ所の“足球院校(サッカースクール)”を開設して若手選手の育成に励み、2030年FIFAワールドカップの開催国に立候補しようと考えていると言われている。
中国のプロサッカーリーグである“中国足球超級聯賽(中国サッカー・スーパーリーグ)”(以下「スーパーリーグ」)は1部リーグ<注>を指し、16クラブで構成されている。スーパーリーグの各クラブは2004年から有力な外国人助っ人を招聘するようになり、現在(2018年6月時点)では合計64人の外国人選手がスーパーリーグに在籍している。その内訳は、ブラジル:20人、アルゼンチン:5人、スペイン:4人、ポーランド:3人、ナイジェリア:3人、などとなっている。現在開催中の「2018 FIFAワールドカップ・ロシア」には、これら64人中の8人が各国代表として出場している。
<注>2部リーグは“中国足球甲級聯賽”、3部リーグは“中国足球乙級聯賽”。
なお、外国人助っ人の移籍金が高額であることから、2017年6月にスーパーリーグは新たな規定を発表し、外国人助っ人の移籍金が4500万元(約7.65億円)以上となった場合には、その同額を“中国足球協会(中国サッカー協会)”へ支払うことを義務付けた。これは習近平が述べた「外国人のサッカースターが溢れている中国スーパーリーグより強大な国家チームの方がより重要だ」という言葉に対応したものと言われている。