そんなチームには、来シーズンの新体制について、具体的な噂が浮上してきている。
5日、『Sky Sports』が報じたところによれば、昨年12月に招聘した元ケルンのペーター・シュテーガー監督との契約が今年6月で満了となるドルトムントが、新シーズンの監督候補として、ポルトガル人のアンドレ・ヴィラス=ボアスとスイス人のリュシアン・ファブレをリストアップしたという。
候補に挙がった両者は、いずれも言わずと知れた知将だ。
ヴィラス=ボアスは、選手キャリアこそないものの、名将ボビー・ロブソンにサッカー観を見出され、分析スタッフとして指導者キャリアを始めるという異色の経歴の持ち主。ジョゼ・モウリーニョがポルトを率いた時代にはアシスタントコーチを務め、その後はポルト、チェルシー、トッテナム、ゼニト、上海上港の監督を歴任している。
今年1月に「ダカール・ラリー」に挑戦したことでも注目を集めた40歳の青年監督は、現在フリー。『Sky Sports』は、「まだ具体的な交渉は行なわれていない」としながらも、「ヴィラス=ボアスの考え方や名前は、欧州のトップクラブになりたいとするドルトムントの理想にも合致する」と報道。さらに「つい最近行なった」という同氏へのインタビューでのコメントを紹介している。
「ブンデスリーガはとても働きがいのある、とても刺激的なリーグだと思っている」
一方のファブレは、ドルトムントが長く追いかけているベテラン監督だ。現在はリーグ・アンのニースを率いているが、昨夏にもオファーを出したという経緯がある。
60歳のスイス人監督は、いわゆるビッグクラブを率いた経験こそないが、緻密な戦術をチームに植え付けることに長け、過去に母国リーグとブンデスリーガで最優秀監督賞を受賞した経歴を持つ。ヴィラス=ボアスにはないドイツでの実績を、ファブレは有している。
『Sky Sports』によれば、ファブレはニースとオプトアウト(※契約を途中破棄する権利)できる条件で契約を結んでいるため、「前回よりも上手くいく可能性があるため、ドルトムントは2度目のラブコールを送る」とし、さらにファブレの魅力についても綴っている。
「ヘルタ・ベルリンとボルシアMGでの経歴は、確かなものがある。当然、ブンデスリーガを熟知していて、ドイツ語も完璧だ。若手の育成にも長けていて、過去に優秀な選手を育て上げてきた。ドルトムントのマルコ・ロイスがその好例だ」
両者はともに、ポゼッション・サッカーを身上としていて、戦術の引き出しも多い。仮にどちらが就任したとしても、日本代表MFの香川真司にとっては、選手としてスキルアップするための良い機会となるのではないだろうか。
5/6(日) 11:30配信 サッカーダイジェスト
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180506-00039945-sdigestw-socc
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