3大会連続同一カードとなった平昌五輪の女子アイスホッケー決勝では、米国がゲームウイニング・ショット戦(シュートアウト)の末に5連覇を狙ったカナダを下して優勝。1998年の長野五輪以来、5大会ぶりに金メダルを獲得した。
米国は1―2で迎えた第3Pの残り6分21秒、DFモニーク・ラモルーモランド(28)が同点ゴールを挙げ、人数を1人ずつ減らした20分の延長では決着がつかず、試合は両チーム5人ずつのシュートアウトに持ち込まれた。
しかし5人が終わった段階でも2対2。勝負はサドンデス方式となる6人目以降に持ち越された。
ここで先攻と後攻が入れ替わり、先にGKとの1対1に挑んだのは米国。これをラモルーモランドの双子の妹、FWジョセリン・ラモルーデビッドソン(28)がカナダのGKシャノン・ザバドス(31)を交わし、貴重なゴールを奪った。
これに対して後攻のカナダはFWミーガン・アゴスタ(31)が米国のGKマディー・ルーニー(20)にショットをはじかれて試合終了。カナダの五輪での連勝は24で止まり、勝った米国の選手たちはリンクで歓喜の輪を作った。
支援に恵まれない米国の女子代表は昨秋、米国ホッケー連盟に待遇改善を要求。男子のプロリーグ、NHLの選手たちと違って資金難に苦しんでいた。一時は五輪ボイコットも示唆。スポーツ専門局ESPNが特集している「BODY」シリーズにはセミヌードで登場し、米国社会に支援を訴えていた。
その苦しい環境をはねのけての金メダル。AP通信は「米国女子代表がカナダを倒して空白を埋めた」と20年ぶりの五輪制覇を称賛していた。
[ 2018年2月22日 17:04 ]
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