俳人の金子兜太さん死去
2月21日 1時02分 NHKニュース
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180221/k10011336981000.html
戦後を代表する俳人の1人で、戦争などの社会問題を題材に伝統的な形式にとらわれない自由な俳句の世界を築いた金子兜太さんが、20日夜、入院先の病院で亡くなりました。98歳でした。
金子さんは大正8年、埼玉県に生まれ、旧制高校時代に先輩に誘われて句会に参加したのをきっかけに俳句を始め、大学在学中に加藤楸邨が主宰する俳句雑誌「寒雷」に参加して本格的な創作活動を始めました。
戦争などの社会問題を題材に、季語や花鳥諷詠(かちょうふうえい)といった形式にとらわれない自由な作風から「前衛俳句の旗手」と言われ、海軍の中尉として赴任したミクロネシアのトラック島から帰る船の甲板の上で、戦死した同僚を思って詠んだ「水脈(みお)の果て炎天の墓碑を置きて去る」は代表作の1つとされています。
復員後、日本銀行に勤めるかたわら俳句を続け、戦争の悲惨さや人間の美しさを詠んだ作品は、戦後の復興のなか幅広い支持を集めました。
昭和37年に俳句雑誌「海程」を創刊して後継者を育てるとともに、昭和58年から17年にわたって現代俳句協会の会長を務め、テレビでも「NHK俳壇」や「俳句王国」などの番組に出演して俳句の普及に貢献しました。
平成15年に日本芸術院賞を受賞したほか、平成20年には文化功労者に選ばれ、戦後を代表する俳人の1人と評価されています。
金子さんは、平成23年に胆管がんの手術を受けたあとも各地で講演などを続けてきましたが、家族によりますと、今月6日に誤えん性肺炎のため入院し、20日午後11時半すぎに入院先の病院で亡くなったということです。
◆関連スレッド
【メディア】時事通信が「俳人の金子兜太さん死去」と誤報記事を配信 1時間後に取り消し[18/02/19]
http://2chb.net/r/mnewsplus/1519012721/