クロマティ氏が広陵・中村のポテンシャルを高評価
プロ野球ドラフト会議が26日、都内で行われ、今夏の甲子園で大会史上最多記録となる6本塁打を放った中村奨成捕手(広陵)は2球団競合の末、広島が交渉権を獲得した。中日、広島の2球団が1位指名し、緒方孝市監督が抽選の末に交渉権を引き当てた。
そんな18歳の捕手が秘めるポテンシャルを高く評価する人物がいる。巨人史上最強の助っ人、ウォーレン・クロマティ氏だ。
「私は来日中に甲子園もテレビで観戦し、子供たちのプレーをしっかりと観察しました。その時、一番評価したいタレントがいました。キャッチャーのナカムラさんです。個人的にはすごく気に入りました」
同氏はこう語る。
今夏、宮城県石巻市で行われたリトルリーグ小学4・5年生の全国大会「MLBカップ」にゲストとして参加。16チーム、250人の野球選手に直接指導を行い、東日本大震災の被災地復興にも2年連続で貢献した。2か月間の日本滞在で日本のプロ野球以外に、高校野球もチェックしたという。
中村は「全てを兼ね備えている」
「何よりも彼の肩の強さ。そして、ディフェンス面のスキルも非常に高い。プレートの後ろ側でリーダーシップを発揮し、チーム全体に影響力を及ぼしていました。そして、素晴らしい打者でもあります。彼は全てを兼ね備えている」
強肩、捕球のテクニック、キャプテンシー、そして強打。クロマティ氏は中村に、高校3年とは思えないほどの万能性を見出していた。
1984年から90年までジャイアンツで活躍したクロマティ氏はモントリオール・エクスポズ(現ワシントン・ナショナルズ)などでメジャーでのプレー経験もある。同氏は中村について「メジャーでも見てみたい逸材ですね」と期待を寄せつつ、「そのためには大事なものはコミニケーション。メジャーのキャッチャーとして活躍するためには死活問題です。ドミニカなどスパニッシュ系のキャッチャーも必死に英語を覚えます。絶対に英語を話せないと通用しないでしょう。もし、ナカムラくんが将来的にメジャーに行きたいとイメージしているのなら、英語は絶対に今からスタートさせていないといけません。キャッチャーは内野のリーダーです。司令官です。コミニケーション能力が肝要ですからね」と話した。
若鯉として心技体を磨くことになる中村はプロの世界でどのような成長を見せてくれるのか。クロマティ氏もその飛躍に熱視線を送っている。
(Full-Count編集部)
https://full-count.jp/2017/10/27/post89936/2/