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将棋の最年少プロ棋士、藤井聡太四段(15)が24日、大阪市内の関西将棋会館で行われた棋王戦の挑戦者決定トーナメント2回戦で豊島将之八段(27)と対局した。
今月4日に行われた王将戦1次予選7組決勝で菅井竜也七段(25)に敗退。
来年3月の中学卒業までにタイトルホルダーとなるために残されたのは8冠のうち、この棋王戦のみ。
史上初の快挙に向けた挑戦は“崖っ縁”に立たされている。
相手の豊島は同じ愛知県出身で、将棋界の最高峰であるA級に所属する棋士の一人。
藤井が公式戦でA級棋士と対局するのは今回が初めて。
プロデビュー以来の連勝街道を走っていた5月7日、非公式戦だが愛知県岡崎市で行われた将棋イベントの公開対局で対局した時は豊島が勝利を収めている。
2日前の朝日杯オープン戦1次予選の対局終了後、「A級の先生と実践で教わることができるのはとても楽しみです。いい将棋にできるように全力でいきたい」とこの日の対局を楽しみにしていたことを明かした藤井。
対局開始前もそんな思いが態度に表れていた。
午前9時41分、対局室に先に入り、その30秒後に豊島が入室。
その後、藤井はお茶を何度もすすり、早くも盤上を見つめながら手にした扇子を何度も持ち替えたり、肘掛けの位置まで直したり、壁の掛け時計に何度も視線を送るなどそわそわしている感じで、いつもより緊張しているように映った。
一方の豊島は時折、記録係の方に目をやるぐらいで、ほとんど動きなく、静かに時間を待った。
午前10時、対局開始時間がきたことを記録係から伝えられると、藤井は完全にルーティーンになっている最初の一手を指す前のお茶一口を終えてから、静かに[先]2六歩。
豊島は[後]8四歩で応じた。
戦型は角換わり腰掛け銀となった。
持ち時間は各4時間。
勝敗は夕方以降に決着する見込み。
勝者は次戦で森内俊之九段(46)と対戦する。
棋王戦挑戦者決定トーナメント戦2回戦 藤井聡太四段と豊島将之八段が対局