サッカーの欧州リーグは18日にドイツ1部とスペイン1部、19日にイタリア1部(セリエA)が開幕し主要リーグの戦いが始まった。勝てば来年のワールドカップ(W杯)ロシア大会出場が決まるアジア最終予選、豪州戦(31日、埼玉スタジアム)を控え、岡崎慎司(レスター)らチームの中心として好発進した日本代表候補選手は少なくない。一方で復帰直後の長谷部誠(アイントラハト・フランクフルト)、故障を抱える大迫勇也(ケルン)ら常連組もおり、不安材料も見え隠れしている。(小川寛太)
◇
31日、運命の豪州戦 欧州組の今は
イングランド・プレミアリーグで、岡崎が鮮烈なスタートを切った。開幕戦だった11日のアーセナル戦で初ゴールを決めると、2戦目だった19日のブライトン戦では開始1分で先制点を奪いチームの初勝利に貢献した。前線からの厳しい守備も健在で、地元紙は「岡崎を(先発から)外すのは難しい」と評価した。
同じリーグの吉田麻也(サウサンプトン)は2戦続けて先発フル出場。守備の要として盤石だ。イタリア1部、インテル・ミラノの長友佑都も20日の開幕戦、フィオレンティナ戦に先発フル出場した。
今夏、スペイン1部のヘタフェに移籍した柴崎岳、ベルギー1部のワースランドベベレンに加入した森岡亮太もスタメンで活躍。代表復帰を狙って存在感を見せている。
負傷から復帰直後の選手がいる。長谷部は3月に右膝を手術。20日のドイツ1部開幕戦、フライブルク戦で先発フル出場し復調をアピールした。12日のドイツ・カップで下部チームを相手にフル出場しており、本調子に近づいている。6月に左肩を脱臼した香川真司(ドルトムント)は後半途中出場が続く。
負傷を抱える常連組もいる。大迫は7月に右足首靱帯(じんたい)を痛め、ドイツ1部の開幕戦、20日のボルシアMG戦はベンチ外。復帰のめどが立たない状況だ。今夏、メキシコ1部のパチューカに移籍した本田圭佑は、右ふくらはぎ肉離れの影響で、いまだ新天地デビューできていない。
豪州戦へ万全を期したい日本代表のハリルホジッチ監督は「トレーナーをメキシコとドイツに送っている」と明かした。大迫や本田をチェックするため、代表の医療スタッフを派遣している。
24日に日本代表が発表され、27日から選手の合流が始まる見込みで、豪州戦まで3〜4日しか全体練習ができない。体調不良の選手を招集し回復を促す時間はない。監督は故障者に「(豪州戦までに)2、3試合先発していてほしい」と強く要望し、体調の把握に神経をとがらせている。
「代表に集まった時点の調子がすべて」と代表関係者。Jリーグで戦う国内組も含め、実績よりも、いま好調な選手が豪州戦に集まりそうだ。
http://www.sankei.com/sports/news/170822/spo1708220003-n2.html