明治安田J1第13節最終日(5日、市立吹田スタジアムほか)アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の影響で未消化だった試合で、鹿島はG大阪を1−0で下して5連勝。勝ち点36でC大阪をかわして首位に浮上した。後半10分にMF遠藤康(29)が先制点を奪い、そのまま逃げ切り、J1史上初の“アウェー全勝ターン”を決めた。川崎は浦和を4−1で破り、同32で5位に上がった。
蒸し暑い大阪の夜。汗でシャツをぬらした大岩監督は試合終了の笛を聞くと、決勝弾を決めたMF遠藤とベンチでがっちりと握手を交わした。
「厳しい条件の中、ピッチの中で見せた彼らのパフォーマンスは称賛に値する」
大岩監督は選手をねぎらった。アウェーでのG大阪戦はリーグ前半戦の最終戦で、後半戦を占う上で重要な上位対決だった。スコアレスで折り返すと、迎えた後半10分、MF遠藤が技ありのゴールを決めた。MF小笠原の縦パスを受け、最後は得意の左足でボールを柔らかく浮かせ、ゴールのニアサイドへと流し込んだ。「中に返す選択肢もあったけど、いちかばちか狙ったら入った」と驚いた。
大岩体制になって無傷のリーグ5連勝で首位ターンを決めた。J1史上初のアウェー全勝(8戦)で折り返したが、前半は大事なホームで苦戦が続いた。5月19日の川崎戦までのホーム7戦で5敗を喫し、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)でも16強で敗退。クラブは同31日、石井監督を解任。当時の大岩コーチを監督に昇格させた。
新指揮官は課題のある選手を遠慮することなく名指しし、問題点を修正。選手の自主性を重んじた石井前監督と異なる指導法で、低空飛行のチームを浮上させた。白星が続いても積極的にメンバーを変更してチーム内の競争をあおり、混戦模様のリーグ前半戦を首位で折り返した。
「選手全員でやっていきたい」と先を見据えた大岩監督。MF遠藤も「最後に1位になっていないと意味がない」と言い切った。昨季J1王者が底力を発揮し、勢いに乗って勝負の後半戦に臨む。
サンケイスポーツ7/6(木) 7:00配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170706-00000005-sanspo-socc
5日の2試合でJ1全チームが半分の17試合を消化。鹿島が今季リーグ戦を単独首位で折り返した。1シーズン年間34試合制(05〜14年、17年)での鹿島の折り返し時首位は05、09年に次いで3度目。2シーズン制だった昨季も第1ステージを制し、年間王者となっている。ただし、折り返し時首位チームがそのまま優勝した例は06年浦和、09年鹿島、13年広島の3チームだけでV確率は30%と意外に低い。
それでも05〜13年の優勝チームはいずれも折り返し時は3位以内。14年は8位(勝ち点12差)G大阪が大逆転したが、折り返し時に上位が優勝への近道であることは変わらない。今季は6位まで勝ち点4差以内。これは1シーズン年間34試合制の折り返し時では最も僅差の争いで、優勝争いは最後までもつれそうだ。
7/6(木) 6:00配信 スポニチ
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170706-00000025-spnannex-socc