キノコを使ったまちおこしに乗り出した。
かつてはタオル製造などの繊維産業で栄えた同町。
近年は中国製の台頭などもあり衰退するなか、着目したのが、地元・泉州産のタオルを使ったキノコの栽培だ。
町は3年後にも本格的な産業化を目指すといい、関係者らは「新たな特産品になれば」と期待を寄せる。
今年7月に、隣接する大阪府岸和田市内の旧町教職員住宅にオープンした「ファブリックきのこ栽培研究施設」。
わずか約30平方メートルの施設内には、タオルをつめこんだ容器が並ぶ。
2カ月もすれば、立派なキノコが収穫できるという。
■大学教授が考案
考案したのは甲南大の田中修・特別客員教授(植物生理学)。
布地、織物などを意味する英語「ファブリック」と合わせ、「ファブリックきのこ」と命名した。
容器にキノコの栄養となる米ぬかの抽出液をしみこませたタオルとキノコの菌を入れて培養し、キノコを栽培する。
通常は容器に使い捨てのおがくずを入れるが、
タオルならば洗うことで再利用が可能になり、コストが軽減され、環境にも優しいという。
![【大阪】「日本一小さな町」キノコを特産品に 忠岡町、活性化に燃える[07/29]©2ch.net ->画像>2枚](http://www.sankei.com/images/news/170729/wst1707290078-p1.jpg)
■事業費計上
昨年6月、田中氏によるファブリックきのこの講演を、町商工会関係者が聞いたことがきっかけ。
「キノコならば、うちでもできる」と、町に働きかけ、町が28〜30年度予算で関連事業費計約3千万円を計上した。
施設では、味が良くてまだ大量生産されていないヒラタケなどを中心に試験的に栽培。
田中氏の助言を受けながら量産方法を確立させる。
同時にキノコ栽培に参入を希望する事業者も募集しており、
すでに町内を中心に20を超える団体が関心を寄せているという。
工業統計調査や経済センサスによると、
昭和63年度に121あった町内の繊維業者は、平成26年度には57まで減少。
一方で、町内には使われていない工場や倉庫が余っているという。
こうしたスペースを利用してキノコを栽培し、地の利を生かして大阪市などの大消費地に売り込む考えだ。
和田吉(きち)衛(え)町長は
「健康ブームなので、キノコは売れる可能性はある。
繊維の他に新たな特産品が生まれることを思うと、夢がふくらむ」と期待する。
一方、田中氏は
「『繊維の町で繊維から生まれるキノコ』として、きっといい特産品になると思う」と話している。
以下ソース:産経west 2017.7.29 20:21
http://www.sankei.com/west/news/170729/wst1707290078-n1.html