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2017/05/20(土) 19:59:44.65ID:CAP_USER地盤沈下の影響で建物全体が傾いたため、カウンターにも傾斜がついており、
「ツツツ……と、ビール瓶が隣の席から滑ってきた」という冗談のような話も。
来月、別の場所に移転すると聞き、創業35年の「まる豊」(和歌山市有本)を訪ねてみた。
繁華街から車で5分ほどの県道沿い。
木造平屋の店舗正面に立つと、明らかに左が下がっている。
8畳にも満たない店内に入ると斜めになったカウンターが目に飛び込んできて、一瞬、平衡感覚を失ってしまう。
30年来の常連という男性会社員(57)が
「丼を手でずっと押さえているので、最初はスープを飲むのに苦労した」と楽しそうに笑った。
同店は三重県出身の豊田二郎さん(79)が「脱サラ」して和歌山に移住して、1982年に開店した。
元々は戦後間もなく建てられた小屋。傷みもあったが、競輪場の近くで集客が見込めることなどから借りたという。
紀の川の河川敷に近く、地盤が緩いこともあって建物がジワジワと傾きだし、カウンターに置いた丼が勝手に滑り出すように。
改修も考えたが、常連たちから「この味のある店構えが好きやから来るんや。直したら来やんで」と説得され、そのままにしている。
そのため、店内にはラーメンを“安心して”食べるための工夫が随所に。
各席に置かれた「盆」にはあらかじめ傾斜がつけられており、丼が水平になるよう傾きを補正。
さらに手前方向の傾きを微調整するため、丼の下にかませる「こぼれん棒」は妻・明子さん(81)の考案だ。
元々、常連から愛されてはいたが、「傾いたラーメン店」としてメディア上で情報が広がると、客は2〜3倍に増えたという。
訪れた日も、駐車場に止まる車のほとんどは県外ナンバー。
堺市から初めて訪れたというアルバイトの男性(57)は
「移転前に一目見ておきたいと思って来た。ラーメンも、あっさりしておいしかった」と満足そうだった。
建物の管理者から立ち退きを求められ、移転を決めた豊田さん。
現店舗での営業は今月27日までで、
6月からは、約1・5キロ離れた和歌山市本町に常連客が所有する建物で新たなスタートを切るという。
「長年愛され、雰囲気のある店のたたずまいが消えてしまうのは惜しいが、自信を持っている味は変わらない」と意気込んでいる。
写真:地盤沈下の影響で建物が傾いた「まる豊」の店舗
写真:丼が滑り落ちないよう設置されている盆
以下ソース:YOMIURI ONLINE 2017年05月20日 16時42分
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170519-OYT1T50159.html