JR仙台駅西口前の商業ビル「GSビル」(仙台市青葉区中央1丁目)を所有、管理するオリックス不動産(東京)が、
ビル内の飲食店などテナントに7月末までの退去を求めていることが16日、分かった。
オリックスはテナント退去後に建物を取り壊す方針だが、撤去には最低でも1年以上かかるとみられる。
駅前では、同じく一等地に立つさくら野百貨店仙台店が先月破綻しており、空洞化の懸念が強まりそうだ。
関係者によると、オリックスは当初、来年1月末までの営業を認める予定だった。
しかし、仙台市が今年1月に公表した大規模建築物の耐震診断で、
GSビルは震度6強〜7程度で倒壊または崩壊する危険性があると診断された。
オリックスは安全面などを考慮し7月末までの退去を求めた。
GSビルは地上一部8階、地下2階で、敷地面積は約1030平方メートル。
1957年に建設された日乃出興業ビルが前身で、2003年にパチンコ店経営の大成商事(山形市)が買収。
08年、建物と土地がオリックス不動産に売却された。
現在はドラッグストアや飲食店などが入る。
退去を求められた飲食店の関係者は
「予定前の退去は営業面で困る。ただ、安全面を考慮すれば、オリックス側の要望も無視できない」と話した。
オリックスはGSビル近くの青葉区中央3丁目に、地上8階、地下1階の「仙台南町通商業ビル(仮称)」を建設中。
来年1月末の開業を計画し、GSビル内の一部店舗が移る予定だ。
所有する複合商業施設「EDEN(エデン)」については、
隣接するGSビルとの一体開発を視野に入れてきたが、計画は進んでいない。
オリックス本社のグループ広報部は
「GSビルは耐震強度の問題があるので、テナントと交渉しているのは事実」と話した。
写真:テナントが7月末までの退去を求められているGSビル
以下ソース:河北新報 2017年03月17日
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201703/20170317_12027.html