新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからず、宮城県と仙台市による国分町(仙台市青葉区)周辺の一部飲食店に対する営業時間短縮要請が、12日以降も2週間程度延長される見通しとなった。昨年12月28日から続くトンネルの出口が遠のき、飲食店の嘆きには先行き不安と施策への不満が入り交じる。
「11日まで我慢すれば、と思っていたが…」
午後10時までの時短営業に応じるユミコーポレーション(青葉区)傘下のクラブ「0909(わくわく)」など4店は年明け、来店客が明らかに落ち込んだ。斎藤由美子社長(60)は「国分町に人が来ない。客は1桁になり『苦しい』しか言えない」と語る。
1日換算4万円の休業協力金は「家賃分にも、従業員の日給分にもならない」。接待を伴う営業形態とはいえ、感染防止に努め、飛沫(ひまつ)が飛ぶような大きな声での会話もない「大人の社交場」を自負する。「飲食店が狙い撃ちされている。国民に我慢を要請しながら、(大人数での会食など)国会議員が甘い対応をしていることに違和感を覚える」と指摘した。
国分町を含む宮城県内のバーやクラブなど約3000店が加盟する県社交飲食業生活衛生同業組合(青葉区)の担当者は「要請に協力している事業者は全体の半数ほど」とみる。「定禅寺通を挟んで対象外の国分町3丁目の飲食店からは『客も減った上に協力金ももらえず不公平』と恨み節も寄せられている」と明かす。
対象エリア内で営業するクラブは午後10時で閉店するが、別会社名義の店舗は時短要請に応じていない。経営する男性は「売り上げに応じた補償があれば協力するが、午後10時での閉店は休業と一緒だ。協力金では食っていけない」とこぼす。
居酒屋など接待を伴わない業態でも影響は広がる。国分町で串焼き店「焼きとん大国上海ビル店」など3店を経営するエムシス(青葉区)の滝川真雄社長(41)は「年末までは帰省客や若い人の姿があったが、年が明けてかなり厳しい」と言う。
時短に協力してきたが、首都圏への緊急事態宣言の再発令が決まった7日は「3店の売り上げがそれぞれ1万円くらい」にまで落ち込んだ。週末の状況を見て休業すべきか検討するつもりだ。
河北新報 2021年01月09日 06:00
https://kahoku.news/articles/20210108khn000049.html
「11日まで我慢すれば、と思っていたが…」
午後10時までの時短営業に応じるユミコーポレーション(青葉区)傘下のクラブ「0909(わくわく)」など4店は年明け、来店客が明らかに落ち込んだ。斎藤由美子社長(60)は「国分町に人が来ない。客は1桁になり『苦しい』しか言えない」と語る。
1日換算4万円の休業協力金は「家賃分にも、従業員の日給分にもならない」。接待を伴う営業形態とはいえ、感染防止に努め、飛沫(ひまつ)が飛ぶような大きな声での会話もない「大人の社交場」を自負する。「飲食店が狙い撃ちされている。国民に我慢を要請しながら、(大人数での会食など)国会議員が甘い対応をしていることに違和感を覚える」と指摘した。
国分町を含む宮城県内のバーやクラブなど約3000店が加盟する県社交飲食業生活衛生同業組合(青葉区)の担当者は「要請に協力している事業者は全体の半数ほど」とみる。「定禅寺通を挟んで対象外の国分町3丁目の飲食店からは『客も減った上に協力金ももらえず不公平』と恨み節も寄せられている」と明かす。
対象エリア内で営業するクラブは午後10時で閉店するが、別会社名義の店舗は時短要請に応じていない。経営する男性は「売り上げに応じた補償があれば協力するが、午後10時での閉店は休業と一緒だ。協力金では食っていけない」とこぼす。
居酒屋など接待を伴わない業態でも影響は広がる。国分町で串焼き店「焼きとん大国上海ビル店」など3店を経営するエムシス(青葉区)の滝川真雄社長(41)は「年末までは帰省客や若い人の姿があったが、年が明けてかなり厳しい」と言う。
時短に協力してきたが、首都圏への緊急事態宣言の再発令が決まった7日は「3店の売り上げがそれぞれ1万円くらい」にまで落ち込んだ。週末の状況を見て休業すべきか検討するつもりだ。
河北新報 2021年01月09日 06:00
https://kahoku.news/articles/20210108khn000049.html