ドイツやフランスなどユーロ圏のことしの経済成長率が新型コロナウイルスによる影響で過去最大の落ち込みとなるマイナス7.7%になるとの予測が明らかになりました。
EUの執行機関にあたるヨーロッパ委員会が6日、発表したところによりますと、ユーロ圏19か国のことし1年を通じたGDP=域内総生産の伸び率は、前の年に比べてマイナス7.7%になるということです。
これは、比較可能な1996年以降、過去最大の落ち込みとなります。
国別では、イタリアがマイナス9.5%、スペインがマイナス9.4%、フランスがマイナス8.2%、ドイツがマイナス6.5%などと、すべての国でマイナスとなっています。
合わせて失業率も大幅に悪化し、去年の7.5%からことしは9.6%に上昇するとしています。
新型コロナウイルスの影響によってユーロ圏の経済成長率は、ことしの第1四半期で、すでに実質でマイナス3.8%となっていて、今回の予測では、第2四半期以降も、深刻な低迷が続くとしています。
一方、来年はプラス6.3%の見込みですが、ヨーロッパ委員会は「企業の投資は抑制されたままで労働市場の回復は見込めず、来年中に、ことしの損失を完全に補うことはできないだろう」と指摘していて、単一通貨ユーロが導入されてから20年余りで、最大の景気後退に直面しています。
ソース(2020年5月7日 4時54分)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200507/k10012419881000.html