2016年11月以来のマイナスになった長期金利(1日午後、東京都中央区)
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日銀が金融緩和で大規模な国債買い入れを続けてきたことも、国債不足を招いている。市場に流通する国債のうち、日銀が保有する比率は既に4割を超える。地政学リスクの強まりなどで一時的に安全資産への資金シフトが発生しただけでも、金利の急低下を招きやすくなっている。
国内金融機関による決算期末を控えた国債買いや、有利なレートで円を調達した海外投資家の資金が日本国債へ流入していることも金利の低下に拍車をかけた可能性がある。
日銀は国債需給の逼迫を受けて国債の買い入れ金額を減額してきたが、減額後も市場の国債不足は解消されておらず、金利低下の流れは止まっていない。
現状の浅いマイナス圏にある金利の水準自体は、日銀が長短金利操作で目標とする「ゼロ%程度」の範囲内にとどまっていると言える。ただ、金利低下が止まらなければ、目標の範囲を外れるリスクもある。
日銀は金利上昇を止めるためには無制限に国債を買い入れる指し値オペなど強力な手段を持つが、「金利低下時に保有国債を売却することはできないため、金利上昇時に比べると打つ手が限られる」(国内証券)との指摘もある。
配信2017/9/1 15:12
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXLASGF01H06_R00C17A9000000/?dg=1