(台北、ブリュッセル中央社)新型コロナウイルスの感染拡大で、台湾の防疫対策への評価が世界的に高まる中、世界保健機関(WHO)の幹部が17日、台湾を称賛する立場を初めて示した。外交部の欧江安報道官は18日、台湾の「完全な形」によるWHOへの参加は、台湾とWHO、国際社会がそれぞれ利益を得られる「トリプルウィン」につながると述べた。
WHOが現地時間17日にスイス・ジュネーブで開いた会見で、台湾の排除に対する批判の高まりについて記者から指摘が上がった。これにテドロス事務局長は応じず、感染症専門家マリア・ファンケルクホーフェ氏が、台湾とは情報交換をしていると回答。緊急事態対応を統括するマイク・ライアン氏は、台湾は「称賛に値する」とし、「非常に良い公衆衛生の対策を取った」とコメントした。一方、法務を担当するスティーブ・ソロモン氏は、台湾の参加については加盟国が決める問題で、職員に決定権はないとの見方を示した。
欧報道官は、WHOが台湾の感染防止策を肯定的に評価したとこれに言及。ただ、これまでの対応から、WHOが政治的な配慮による制限を受けていることは証明されているとし、台湾はその結果、理不尽で差別的な扱いを受けてきたと指摘した。
また、中国政府は台湾を統治したことは一度もなく、国際組織で台湾人を代表する権利はないとした上で、台湾人によって選ばれた政府こそが、WHOで台湾人の代表を務める権利を持つと説明。民主的な社会でも効果的な感染対策を取れると証明した「台湾モデル」の経験を国際社会に伝えたいとの考えを示した。
(陳韻聿、唐佩君/編集:楊千慧)
http://japan.cna.com.tw/news/apol/202004190002.aspx
中央社フォーカス台湾 2020/04/19 15:35