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新型コロナ、「2週間後」予測はなぜハズレるのか 高橋泰教授「データに合う新型コロナ観を持て」
――足元でPCR検査により陽性と判明する人の数が増えており、不安に思っている人も多いようです。
4月と同様に「2週間後」に欧米並みに人がたくさん死ぬという予測を続けている専門家も複数います。当たらないので予測というより「予言」という感じですが。
6月からの緊急事態宣言の全面的な解除、そして、7月22日からのGoToトラベルキャンペーンを通じて、むしろ、コロナは「恐怖のウイルスではない」ことが示されていると思う。
世間でいう感染者、すなわち検査陽性者はかなり増えているのに、重症者・死者はそれにつれて増加する姿になっていない。
重症者は集計上のズレが大きくでこぼこしているが、4月の状況と比較すると重症者・死者は本当に低水準にとどまっている。
コロナは風邪のウイルスの仲間だが、正体がよくわからず、2月から3月にかけて武漢や欧州で死者が急増したので、「恐怖のウイルス」というイメージができてしまった。
防護服など感染症の中でも恐ろしい「エボラ出血熱」に準ずる扱いがなされたり、そこまでいかなくてもインフルエンザと同等以上の毒性を想定する人が多かった。
したがって、感染自体が過度に恐れられた。当初は「最悪の事態を予想して備える」というのは感染症対策の定石だ。
しかし、もう6カ月も経って、さまざまな研究成果やデータが出てきた。新型コロナ観を修正すべきだ。
「タイムラグがあるので2週間後に重症者や死者がぐっと増えてくる」と主張する人は当初の「恐怖の新型コロナ観」をずっと引きずっているのだと思う。
「新型コロナウィルスは弱毒化したのか?」という指摘が、一部のマスコミに出ているが、
私の研究チームは、新型コロナはもともと弱毒であり、大きく変化したとは考えていない。
わが国の年間死亡者数はデータの確定している2018年で見て136万人。1日当たりでは3732人が亡くなっている。うち肺炎だけでも259人。
新型コロナによる死者が平均6人という現実のデータで見ると、新型コロナはそのために日本全体の経済や社会活動を止めなければならないようなウイルスではなく、
GoToキャンペーンから東京除外の対策を打たねばならないほどのウイルスでもなかったように思われる。
――GoToの経過が4月と異なる点は、地方の知事たちの間で不安が高まっていることです。
地方に広がったのは事実だが、実際の重症者数や死亡者数はわずか。コロナ自体よりも、コロナを恐れすぎている行政や住民の反応が怖い。
感染者を差別したりする風潮が生まれているのもコロナ観がBであるために、恐れすぎるからだ。「指定感染症」のままである影響も大きい。
――コロナ観が違うので、検査にこだわってしまう。
あまり多くの人がかからないが、かかると大変、となれば、検査にお金をかけて、かかっている人を見つけ出して閉じ込めようという発想になりがちだ。
でも、風邪のように蔓延するけど、98%が自然免疫で治り、酷い症状になるのはごく一部の人だけ、ということになれば、
重篤化リスクの高い基礎疾患のある人や高齢者のいる病院や施設を重点的に守ったほうが効果も大きいという考え方になる。
今回の新型コロナも、まだ正体がわからない点が多いが、これまでの重症者数・死亡者数の少なさやGoToキャンペーン後もそれが増えないことから類推すると、
新型コロナは少なくとも日本人にとって恐怖のウイルスではない、という結論にたどりつく。
これは対策として、国民の不安を増長する過度のPCR検査と隔離政策はやめるべきだという結論にもなる。
これまでの経緯から考えて、積極的なPCR検査を中止しても、重症者や死亡者は急増せず、インフルエンザによる死亡者数を超える可能性は低い。
マスコミがPCR陽性者数の報道を中止しても、国民の生命は脅かされることもなく、むしろ落ち着いて、かつての生活を取り戻せるのではないか。
現在の新型コロナの過度の抑制政策は、教育・経済など人々の日常の営みにブレーキをかけることによって、国民に大きな代償を強いている。
重症者や死者の少なさなどの事実を無視し、コロナは恐怖のウイルスであるというイメージにとらわれている政策や報道を、今一度考え直すべきステージに来ていると思う。
https://toyokeizai.net/articles/-/367734
(略)
新型コロナ、「2週間後」予測はなぜハズレるのか 高橋泰教授「データに合う新型コロナ観を持て」
――足元でPCR検査により陽性と判明する人の数が増えており、不安に思っている人も多いようです。
4月と同様に「2週間後」に欧米並みに人がたくさん死ぬという予測を続けている専門家も複数います。当たらないので予測というより「予言」という感じですが。
6月からの緊急事態宣言の全面的な解除、そして、7月22日からのGoToトラベルキャンペーンを通じて、むしろ、コロナは「恐怖のウイルスではない」ことが示されていると思う。
世間でいう感染者、すなわち検査陽性者はかなり増えているのに、重症者・死者はそれにつれて増加する姿になっていない。
重症者は集計上のズレが大きくでこぼこしているが、4月の状況と比較すると重症者・死者は本当に低水準にとどまっている。
コロナは風邪のウイルスの仲間だが、正体がよくわからず、2月から3月にかけて武漢や欧州で死者が急増したので、「恐怖のウイルス」というイメージができてしまった。
防護服など感染症の中でも恐ろしい「エボラ出血熱」に準ずる扱いがなされたり、そこまでいかなくてもインフルエンザと同等以上の毒性を想定する人が多かった。
したがって、感染自体が過度に恐れられた。当初は「最悪の事態を予想して備える」というのは感染症対策の定石だ。
しかし、もう6カ月も経って、さまざまな研究成果やデータが出てきた。新型コロナ観を修正すべきだ。
「タイムラグがあるので2週間後に重症者や死者がぐっと増えてくる」と主張する人は当初の「恐怖の新型コロナ観」をずっと引きずっているのだと思う。
「新型コロナウィルスは弱毒化したのか?」という指摘が、一部のマスコミに出ているが、
私の研究チームは、新型コロナはもともと弱毒であり、大きく変化したとは考えていない。
わが国の年間死亡者数はデータの確定している2018年で見て136万人。1日当たりでは3732人が亡くなっている。うち肺炎だけでも259人。
新型コロナによる死者が平均6人という現実のデータで見ると、新型コロナはそのために日本全体の経済や社会活動を止めなければならないようなウイルスではなく、
GoToキャンペーンから東京除外の対策を打たねばならないほどのウイルスでもなかったように思われる。
――GoToの経過が4月と異なる点は、地方の知事たちの間で不安が高まっていることです。
地方に広がったのは事実だが、実際の重症者数や死亡者数はわずか。コロナ自体よりも、コロナを恐れすぎている行政や住民の反応が怖い。
感染者を差別したりする風潮が生まれているのもコロナ観がBであるために、恐れすぎるからだ。「指定感染症」のままである影響も大きい。
――コロナ観が違うので、検査にこだわってしまう。
あまり多くの人がかからないが、かかると大変、となれば、検査にお金をかけて、かかっている人を見つけ出して閉じ込めようという発想になりがちだ。
でも、風邪のように蔓延するけど、98%が自然免疫で治り、酷い症状になるのはごく一部の人だけ、ということになれば、
重篤化リスクの高い基礎疾患のある人や高齢者のいる病院や施設を重点的に守ったほうが効果も大きいという考え方になる。
今回の新型コロナも、まだ正体がわからない点が多いが、これまでの重症者数・死亡者数の少なさやGoToキャンペーン後もそれが増えないことから類推すると、
新型コロナは少なくとも日本人にとって恐怖のウイルスではない、という結論にたどりつく。
これは対策として、国民の不安を増長する過度のPCR検査と隔離政策はやめるべきだという結論にもなる。
これまでの経緯から考えて、積極的なPCR検査を中止しても、重症者や死亡者は急増せず、インフルエンザによる死亡者数を超える可能性は低い。
マスコミがPCR陽性者数の報道を中止しても、国民の生命は脅かされることもなく、むしろ落ち着いて、かつての生活を取り戻せるのではないか。
現在の新型コロナの過度の抑制政策は、教育・経済など人々の日常の営みにブレーキをかけることによって、国民に大きな代償を強いている。
重症者や死者の少なさなどの事実を無視し、コロナは恐怖のウイルスであるというイメージにとらわれている政策や報道を、今一度考え直すべきステージに来ていると思う。
https://toyokeizai.net/articles/-/367734
(略)