11日、北方四島ビザなし交流訪問団の一員として国後島を訪れた日本維新の会の丸山穂高衆院議員(大阪19区)が、訪問団の団長を務めていた元島民の男性に「戦争で島を取り返すことには賛成ですか、反対ですか」「戦争しないとどうしようもないじゃないですか」などと発言。積み重ねられてきた日露の交流を台無しにしかねない行為に批判が集まり、14日になって維新が丸山氏を除名処分にした。
都構想や参院選への影響を最小限に抑える狙いのようだが、維新が政治家としての資質を欠く人間ばかりを集めた右寄り集団であることは確か。じつは、同党の危険な体質自体に問題がある。
■政治家以前に「社会人失格」
北方4島がロシアに奪われたのは、「戦争」が原因だ。子供でも知っている歴史なのに、その島々を取り返すのに「戦争やるしかない」というだから、この議員さんの頭の中は空っぽなのだろう。
どんな経歴なのか確認したところ、東京大学経済学部を卒業後、2006年に経済産業省に入省。たった3年で退官して松下政経塾で学び、12年の総選挙で日本維新の会の公認候補として大阪19区から出馬し、初当選していた。35歳で、すでに当選3回を数える中堅議員。順風満帆の人生だったようだが、政治家としてもちろん、社会人としての常識も備わっていなかった。
2015年には都内で飲酒して一般人と口論になり、相手の手に噛みつくという事件が表面化。17年には、維新の代表である松井一郎大阪市長(当時は府知事)の党運営を批判したことで橋下徹元大阪市長と対立するなどトラブルメーカーとしての活躍が目立っていた。うやら「反省」「自省」という言葉とは無縁の性格。今回の騒ぎについても、まるで他人事だ。丸山氏のツイッターへの投稿を時系列で追ってみると、よく分かる。
問題発言の翌々日(13日)、国後島から本土に帰ってきた時点で丸山氏が投稿したのは、「北方領土という戦争で取られたものをどのように取り返すのかというのは本当に一筋縄ではいかないと改めて痛感」という、これが衆議院議員の言い分なのかと呆れるほどの極めて幼稚な感想。すでに自分の暴言が問題視されていることを承知していたはずだが、その点には一切触れていない。“悪かった”“申し訳ない”という思いさえなかったということだ。
維新を除名処分となったことを「虚心坦懐にその処分を受けとめる」と言いながら、「これより先の期間は無所属にて活動する」――つまり辞職しないことを宣言するという横着ぶり。国内の批判やロシア側からの反発に対し、責任をとる素振りさえ見せない。「残りの政策」が何を指すのかさっぱり分からないが、不祥事を起こしたあげく、議員職にしがみついた男に期待する国民などいないだろう。丸山氏が議員であり続けること自体が税金の無駄、国家の損失と言っても過言ではあるまい。こうした愚物を公認したのは日本維新の会なのだが、そもそもこの政党の“体質”に問題があることを忘れてはなるまい。
2につづく
ニュースサイトHUNTER
2019年5月15日 10:05
http://hunter-investigate.jp/news/2019/05/35191113-11.html
都構想や参院選への影響を最小限に抑える狙いのようだが、維新が政治家としての資質を欠く人間ばかりを集めた右寄り集団であることは確か。じつは、同党の危険な体質自体に問題がある。
■政治家以前に「社会人失格」
北方4島がロシアに奪われたのは、「戦争」が原因だ。子供でも知っている歴史なのに、その島々を取り返すのに「戦争やるしかない」というだから、この議員さんの頭の中は空っぽなのだろう。
どんな経歴なのか確認したところ、東京大学経済学部を卒業後、2006年に経済産業省に入省。たった3年で退官して松下政経塾で学び、12年の総選挙で日本維新の会の公認候補として大阪19区から出馬し、初当選していた。35歳で、すでに当選3回を数える中堅議員。順風満帆の人生だったようだが、政治家としてもちろん、社会人としての常識も備わっていなかった。
2015年には都内で飲酒して一般人と口論になり、相手の手に噛みつくという事件が表面化。17年には、維新の代表である松井一郎大阪市長(当時は府知事)の党運営を批判したことで橋下徹元大阪市長と対立するなどトラブルメーカーとしての活躍が目立っていた。うやら「反省」「自省」という言葉とは無縁の性格。今回の騒ぎについても、まるで他人事だ。丸山氏のツイッターへの投稿を時系列で追ってみると、よく分かる。
問題発言の翌々日(13日)、国後島から本土に帰ってきた時点で丸山氏が投稿したのは、「北方領土という戦争で取られたものをどのように取り返すのかというのは本当に一筋縄ではいかないと改めて痛感」という、これが衆議院議員の言い分なのかと呆れるほどの極めて幼稚な感想。すでに自分の暴言が問題視されていることを承知していたはずだが、その点には一切触れていない。“悪かった”“申し訳ない”という思いさえなかったということだ。
維新を除名処分となったことを「虚心坦懐にその処分を受けとめる」と言いながら、「これより先の期間は無所属にて活動する」――つまり辞職しないことを宣言するという横着ぶり。国内の批判やロシア側からの反発に対し、責任をとる素振りさえ見せない。「残りの政策」が何を指すのかさっぱり分からないが、不祥事を起こしたあげく、議員職にしがみついた男に期待する国民などいないだろう。丸山氏が議員であり続けること自体が税金の無駄、国家の損失と言っても過言ではあるまい。こうした愚物を公認したのは日本維新の会なのだが、そもそもこの政党の“体質”に問題があることを忘れてはなるまい。
2につづく
ニュースサイトHUNTER
2019年5月15日 10:05
http://hunter-investigate.jp/news/2019/05/35191113-11.html