文部科学省の私立大学支援事業を巡る汚職事件で、贈賄側とされる東京医科大(東京都新宿区)の内部で作成された「裏口入学リスト」とみられる複数の資料を毎日新聞が入手した。一部には、受験生名の横に「◎」「○」といった印が付けられ、同大関係者は「合格優先度を示したもの」と証言。同種の資料を入手している東京地検特捜部も汚職事件の背景として、裏口入学の実態も調べている模様だ。
事件では、同省前科学技術・学術政策局長の佐野太容疑者(58)=受託収賄容疑で逮捕=が官房長だった昨年5月、同大学の臼井正彦前理事長(77)から「私立大学研究ブランディング事業」の対象大学選定での有利な取り計らいを依頼された。同大側は見返りとして、佐野前局長の息子を入試で不正に合格させた疑いが持たれている。
毎日新聞が入手したリストは5〜10年ほど前の入試で使われていたとみられ、手書きのほか、パソコンで作成されたものがある。大学関係者は取材に対し、「入試の点数を加点する受験生のリスト」と証言した。
記載内容は年によって違い、一部のリストには受験生の「氏名」に加え、「紹介者」や同大との関係性を示すとみられる「Relation」の欄があった。また、「父兄氏名」「卒業年度」の欄があるリストもあり、同大出身者の親族らが不正合格したケースもあったとみられる。大学関係者は「かつての不正合格者は1次(マークシート)と2次(論文など)の2段階のうち、2次で加点されていた」と指摘する。【福島祥、酒井祥宏、巽賢司】
毎日新聞
2018年7月15日 06時30分
https://mainichi.jp/articles/20180715/k00/00m/040/143000c
東京医科大裏口入学資料=2018年7月14日撮影(画像の一部を加工しています)
事件では、同省前科学技術・学術政策局長の佐野太容疑者(58)=受託収賄容疑で逮捕=が官房長だった昨年5月、同大学の臼井正彦前理事長(77)から「私立大学研究ブランディング事業」の対象大学選定での有利な取り計らいを依頼された。同大側は見返りとして、佐野前局長の息子を入試で不正に合格させた疑いが持たれている。
毎日新聞が入手したリストは5〜10年ほど前の入試で使われていたとみられ、手書きのほか、パソコンで作成されたものがある。大学関係者は取材に対し、「入試の点数を加点する受験生のリスト」と証言した。
記載内容は年によって違い、一部のリストには受験生の「氏名」に加え、「紹介者」や同大との関係性を示すとみられる「Relation」の欄があった。また、「父兄氏名」「卒業年度」の欄があるリストもあり、同大出身者の親族らが不正合格したケースもあったとみられる。大学関係者は「かつての不正合格者は1次(マークシート)と2次(論文など)の2段階のうち、2次で加点されていた」と指摘する。【福島祥、酒井祥宏、巽賢司】
毎日新聞
2018年7月15日 06時30分
https://mainichi.jp/articles/20180715/k00/00m/040/143000c
東京医科大裏口入学資料=2018年7月14日撮影(画像の一部を加工しています)