新型コロナウイルスに感染し、療養を終えても、後遺症とみられる症状に悩む人も少なくないことが次第に分かってきました。
日常生活に支障が出てしまうといった深刻なケースもあります。
【「座っていてもめまいが」】
去年8月に感染した埼玉県の60代の男性です。自宅療養を終えて仕事に復帰したものの、
けん怠感や不眠などの症状が続き、去年12月、仕事を続けられなくなりました。
(男性)
「『あれとあれをやらなくちゃ』とは分かっているんだけど、ぼーっとしちゃって、手足が止まっているというか。この状況では仕事に行けないですね」
若い世代にも、症状が出ています。去年5月に感染が判明した10代の女性は、めまいや嗅覚の異常などさまざまな症状が出て、
10月には高校に通えなくなりました。
(女性)
「座っていても、めまいがしました。集中力が続かなくて、授業もまったく耳に入らない状態でした。治らなかったらどうしようという気持ちでした」
【茨城県調査 6割以上に症状】
茨城県はこうした症状について、去年11月までに療養を終えた9000人あまりを対象に調査を行い、16%にあたる1482人から回答を得ました。
その結果、回答した人の6割以上が、罹患後症状があったと回答しました。
症状を見ると、最も多かったのはけん怠感です。このほかにも、せき、脱毛、嗅覚・味覚障害、抑うつなどが挙げられました。
2か月以上症状が続いたケースもあったということです。
このため県と県医師会は、罹患後症状外来、いわゆる“後遺症外来”を整備し、現在は県内の52の医療機関に設置されています。
【“後遺症外来”に訪れる人は】
このうちのひとつ、日立市のクリニックを取材しました。
(根道ヶ丘クリニック 中廣一善院長)
「新型コロナに感染すると、熱が出たりのどが痛くなったりなど、かぜのような症状が主になります。
それがある程度落ち着いたあと、だいたい2週間ぐらい経過してから、どうも後遺症かなという症状がみられ始めるといった方が多いと思います」
新型コロナウイルスに感染したことによる症状が軽い場合でも、後遺症が出ることがあるといいます。
(中廣一善院長)
「熱もあまり出ず、比較的軽症で済んだなと思っても、後遺症の症状が出て、それが長引くことがあります。お子さんのことをご相談に見える方や、高齢の方もいます」
取材した4月21日も、症状を訴える30代の女性が来院しました。
(中廣一善院長)
「先月の半ばぐらいに新型コロナと診断された方で、その後もけん怠感があり、集中力も低下し、考えがまとまらないと話していました。
症状そのものは軽く、日常生活が送れないというほどではないのですが、本当に大丈夫なのかという不安が強かった。その不安を取り除くような漢方薬を出して、経過を見ることにしました」
新型コロナの後遺症はまだ明らかになっていないことが多く、治療方法も確立していませんが、不安を感じている人は、まずは相談してほしいとしています。
(中廣一善院長)
「基本的には、症状に合わせて、その症状を軽くするような対症療法で、治療法はまだ試行錯誤というような状況です。
当院で新型コロナだと診断した患者さんには、何か長引く症状があったらいつでも受診してくださいねと伝えています」
https://www3.nhk.or.jp/lnews/mito/20220422/1070016896.html
日常生活に支障が出てしまうといった深刻なケースもあります。
【「座っていてもめまいが」】
去年8月に感染した埼玉県の60代の男性です。自宅療養を終えて仕事に復帰したものの、
けん怠感や不眠などの症状が続き、去年12月、仕事を続けられなくなりました。
(男性)
「『あれとあれをやらなくちゃ』とは分かっているんだけど、ぼーっとしちゃって、手足が止まっているというか。この状況では仕事に行けないですね」
若い世代にも、症状が出ています。去年5月に感染が判明した10代の女性は、めまいや嗅覚の異常などさまざまな症状が出て、
10月には高校に通えなくなりました。
(女性)
「座っていても、めまいがしました。集中力が続かなくて、授業もまったく耳に入らない状態でした。治らなかったらどうしようという気持ちでした」
【茨城県調査 6割以上に症状】
茨城県はこうした症状について、去年11月までに療養を終えた9000人あまりを対象に調査を行い、16%にあたる1482人から回答を得ました。
その結果、回答した人の6割以上が、罹患後症状があったと回答しました。
症状を見ると、最も多かったのはけん怠感です。このほかにも、せき、脱毛、嗅覚・味覚障害、抑うつなどが挙げられました。
2か月以上症状が続いたケースもあったということです。
このため県と県医師会は、罹患後症状外来、いわゆる“後遺症外来”を整備し、現在は県内の52の医療機関に設置されています。
【“後遺症外来”に訪れる人は】
このうちのひとつ、日立市のクリニックを取材しました。
(根道ヶ丘クリニック 中廣一善院長)
「新型コロナに感染すると、熱が出たりのどが痛くなったりなど、かぜのような症状が主になります。
それがある程度落ち着いたあと、だいたい2週間ぐらい経過してから、どうも後遺症かなという症状がみられ始めるといった方が多いと思います」
新型コロナウイルスに感染したことによる症状が軽い場合でも、後遺症が出ることがあるといいます。
(中廣一善院長)
「熱もあまり出ず、比較的軽症で済んだなと思っても、後遺症の症状が出て、それが長引くことがあります。お子さんのことをご相談に見える方や、高齢の方もいます」
取材した4月21日も、症状を訴える30代の女性が来院しました。
(中廣一善院長)
「先月の半ばぐらいに新型コロナと診断された方で、その後もけん怠感があり、集中力も低下し、考えがまとまらないと話していました。
症状そのものは軽く、日常生活が送れないというほどではないのですが、本当に大丈夫なのかという不安が強かった。その不安を取り除くような漢方薬を出して、経過を見ることにしました」
新型コロナの後遺症はまだ明らかになっていないことが多く、治療方法も確立していませんが、不安を感じている人は、まずは相談してほしいとしています。
(中廣一善院長)
「基本的には、症状に合わせて、その症状を軽くするような対症療法で、治療法はまだ試行錯誤というような状況です。
当院で新型コロナだと診断した患者さんには、何か長引く症状があったらいつでも受診してくださいねと伝えています」
https://www3.nhk.or.jp/lnews/mito/20220422/1070016896.html