https://news.yahoo.co.jp/byline/sonodahisashi/20211224-00274131
一部の国や地域では規制緩和の大きな流れが見られる大麻ですが、世界全体でみるとなお厳しい取締りの対象となっています。
しかし今日は、規制の是非は置いて、クリスマスにちなんだはなしを紹介します。
そもそもイエス・キリストの降誕を祝う日に、なぜもみの木を飾り、暖炉に靴下をつるし、北欧に住んでいるサンタが子どもたちにプレゼントを届けに来てくれるのか・・・
キリスト教は、ヨーロッパ全域にゆっくりと広がる中で、その土地土地の伝統的な宗教や習俗と混ざり合っていきました。
キリスト教の重要な行事や祝い事、特にクリスマスやイースターには、異教徒の儀式や伝統を受け継いだ痕跡があります。
そして、クリスマスと大麻が切っても切れない関係にあったということについても、多くの伝承があります。
■異教徒とクリスマス
ヨーロッパでは12月の20日頃は一年で夜がもっとも長い冬至の時期です。この頃からだんだんと日が長く、そして夜が短くなっていきます。
キリスト教が伝わるはるか前から、ヨーロッパの人びと、ゲルマン民族やバイキングたちはこの時期の厳しい冬の夜に「ユール」と呼ばれる盛大な祭りを行っていました。
それは、太陽を元気づけ、再び取りもどすための祭りでした。
人びとは、常緑樹の枝やそれで輪を作り、春と夏の象徴である緑を家の中に飾りました。その中には、至るところに自生していた大麻もありました。
とくに12月25日から1月6日までの「クリスマスの12日間」は、神オーディンと彼の軍団が夜空を駆け巡り、光と闇の戦いを繰り広げる「ワイルドハント」と呼ばれる時期です。
オーディンとその軍団は無防備な人々を地上からさらいました。さまざまな邪悪なるものも現れました。
寝る前に神々を鎮め、邪悪なものを追い払うために、人びとは常緑樹の樹脂、ミルクアザミ、ヨモギ、そしておそらく大麻など、縁起の良い9種類のハーブで作った「魔法のお香」を炊き、
家や馬小屋を清めました(暖炉のそばに靴下をつるすのは、大麻を乾燥させるためであったという指摘もあります)。
サンタとトナカイが空を飛ぶのは、ワイルドハントの神話がもとになっているという説もあります。
■大麻のおかゆ
下の絵は、サンタ(?)がヤギに乗って大麻のおかゆを運ぶところです(Robert Seymour (1798 - 1836), Public domain, via Wikimedia Commons)。
今でもクリスマスイブの日に、ポーランドとリトアニアの人たちは大麻の種子から作られたおかゆ、「セミエニアトカ」(semieniatka)を作るそうです(→ブルガリア語のレシピ)。
クリスマスの前夜に死者の霊が家族を訪ねてくるので、大麻の実でおかゆを作って死者の魂をもてなすのです。同じような儀式は、ラトビアやウクライナでも見られます。
さらに西ヨーロッパでは、死者への捧げ物として秋の収穫時に燃える火に(パチパチと燃える音がする)大麻の実を投げる風習があったということです。
大麻は死や葬儀に関係した儀式と密接に結びついていました。
※略
■サンタが陽気なのは、なぜ?
下の絵は、パイプを吸うサンタです(Jolly Old St. Nick and his baccy pipe. =Thomas Nast, Public domain, via Wikimedia Commons)
クレメント・クラーク・ムーアという詩人が1823年に発表した詩「サンタがやってくる」の中で、
「サンタはパイプの切り株を歯でしっかりと噛みしめ、その煙はサンタの頭を花輪のように包み込んだ」と書いています。
パイプの中には、おそらくタバコ以外に大麻(マリファナ)も入っていたことでしょう。
というのは、当時はタバコにバクシー(Baccy)と呼ばれるハーブを混ぜた、刺激的な混合物が好んで吸われていたからです。
とくにドイツ人は大麻が入ったバクシーを特別な言葉で「ナスター」(Knaster)と呼んでいました。
だから、陽気なサンタのパイプには、大麻が入っていた可能性がおおいにあります。
(最後にチコちゃん風に)
・サンタがあんなに陽気なのは、なぜ?
・それは、サンタがマリファナを吸ってたから〜!(了)
一部の国や地域では規制緩和の大きな流れが見られる大麻ですが、世界全体でみるとなお厳しい取締りの対象となっています。
しかし今日は、規制の是非は置いて、クリスマスにちなんだはなしを紹介します。
そもそもイエス・キリストの降誕を祝う日に、なぜもみの木を飾り、暖炉に靴下をつるし、北欧に住んでいるサンタが子どもたちにプレゼントを届けに来てくれるのか・・・
キリスト教は、ヨーロッパ全域にゆっくりと広がる中で、その土地土地の伝統的な宗教や習俗と混ざり合っていきました。
キリスト教の重要な行事や祝い事、特にクリスマスやイースターには、異教徒の儀式や伝統を受け継いだ痕跡があります。
そして、クリスマスと大麻が切っても切れない関係にあったということについても、多くの伝承があります。
■異教徒とクリスマス
ヨーロッパでは12月の20日頃は一年で夜がもっとも長い冬至の時期です。この頃からだんだんと日が長く、そして夜が短くなっていきます。
キリスト教が伝わるはるか前から、ヨーロッパの人びと、ゲルマン民族やバイキングたちはこの時期の厳しい冬の夜に「ユール」と呼ばれる盛大な祭りを行っていました。
それは、太陽を元気づけ、再び取りもどすための祭りでした。
人びとは、常緑樹の枝やそれで輪を作り、春と夏の象徴である緑を家の中に飾りました。その中には、至るところに自生していた大麻もありました。
とくに12月25日から1月6日までの「クリスマスの12日間」は、神オーディンと彼の軍団が夜空を駆け巡り、光と闇の戦いを繰り広げる「ワイルドハント」と呼ばれる時期です。
オーディンとその軍団は無防備な人々を地上からさらいました。さまざまな邪悪なるものも現れました。
寝る前に神々を鎮め、邪悪なものを追い払うために、人びとは常緑樹の樹脂、ミルクアザミ、ヨモギ、そしておそらく大麻など、縁起の良い9種類のハーブで作った「魔法のお香」を炊き、
家や馬小屋を清めました(暖炉のそばに靴下をつるすのは、大麻を乾燥させるためであったという指摘もあります)。
サンタとトナカイが空を飛ぶのは、ワイルドハントの神話がもとになっているという説もあります。
■大麻のおかゆ
下の絵は、サンタ(?)がヤギに乗って大麻のおかゆを運ぶところです(Robert Seymour (1798 - 1836), Public domain, via Wikimedia Commons)。
今でもクリスマスイブの日に、ポーランドとリトアニアの人たちは大麻の種子から作られたおかゆ、「セミエニアトカ」(semieniatka)を作るそうです(→ブルガリア語のレシピ)。
クリスマスの前夜に死者の霊が家族を訪ねてくるので、大麻の実でおかゆを作って死者の魂をもてなすのです。同じような儀式は、ラトビアやウクライナでも見られます。
さらに西ヨーロッパでは、死者への捧げ物として秋の収穫時に燃える火に(パチパチと燃える音がする)大麻の実を投げる風習があったということです。
大麻は死や葬儀に関係した儀式と密接に結びついていました。
※略
■サンタが陽気なのは、なぜ?
下の絵は、パイプを吸うサンタです(Jolly Old St. Nick and his baccy pipe. =Thomas Nast, Public domain, via Wikimedia Commons)
クレメント・クラーク・ムーアという詩人が1823年に発表した詩「サンタがやってくる」の中で、
「サンタはパイプの切り株を歯でしっかりと噛みしめ、その煙はサンタの頭を花輪のように包み込んだ」と書いています。
パイプの中には、おそらくタバコ以外に大麻(マリファナ)も入っていたことでしょう。
というのは、当時はタバコにバクシー(Baccy)と呼ばれるハーブを混ぜた、刺激的な混合物が好んで吸われていたからです。
とくにドイツ人は大麻が入ったバクシーを特別な言葉で「ナスター」(Knaster)と呼んでいました。
だから、陽気なサンタのパイプには、大麻が入っていた可能性がおおいにあります。
(最後にチコちゃん風に)
・サンタがあんなに陽気なのは、なぜ?
・それは、サンタがマリファナを吸ってたから〜!(了)