自衛隊の大規模接種センターに予備自衛官の医師・看護官が参加できない「不可解な現実」
ニッポン放送 佐藤正久参議院議員2021-05-25
https://news.1242.com/article/292386
■自衛隊の大規模接種センターがスタート(略)
■国家安全保障会議を開いて自衛隊の運用を決めるべきであった
佐藤)まずは順調な滑り出しということなのだと思いますが、最低でも3ヵ月の長期戦なので、気を緩めることなくオペレーションを継続してもらいたいと思います。しかし、危機管理の観点からは国家安全保障会議を開いて、今回の自衛隊の運用を決めた方がよかったと思います。自衛隊の本来任務は日本の防衛警備です。また、これから梅雨の時期なので、災害派遣もありますから、総理指示という形よりも、国家意思としてもっと早めに国家安全保障会議を経た自衛隊の運用が筋だったと思います。
飯田)今回は1月くらいから、内々に限られた人数で検討されていたという報道がありますが、きちんとした機関決定をするべきだったということでしょうか?
佐藤)そうだと思います。これだけ大規模に自衛隊をワクチン接種という形で動かすというのは、本来任務ではありません。本来の任務に少なからず影響が出る以上は、国家安全保障会議を経るということになれば、その穴埋めを国家全体でやろうと、他の省庁も動きやすくなります。
■「如何に自治体の大規模接種を支援するか」が自衛隊のメインストリーム
飯田)コロナ全体が有事だと考えれば、対応を1本化することも考えられるかと思いますが、その辺りはいかがですか?
佐藤)今回は総理も「自衛隊は最後の砦だ、前面に立って欲しい」と。これは総理の危機感と覚悟の表れだと思いますが、最後の砦である自衛隊を動かす以上は、やはり準有事というぐらいの発想で全部を動かして欲しいとも思います。
飯田)準有事として。
佐藤)自衛隊が前面に出て、その姿を見ることで自治体の大規模接種、たくさんの方々の士気の高揚にもつながると思いますし、今回の自衛隊の教訓を自治体の大規模接種の方に促すのも大事なことです。国と地方が一体となってやらないと意味がなくて、自衛隊がやるのは1日あたり最大1.5万人分ほどです。150万回のたった1.5%です。冷静に考えると、「如何に自治体の大規模接種を支援するか」ということがメインストリームになります。そこを勘違いしない方がいいと思います。
■災害が起きたときにはそちらが優先される
有本)(略)大規模接種センターに割かれている人員は限られてはいますが、これから災害の多いシーズンになることと、東京オリンピックも控えています。自衛隊にとっては相当な負担増になるという考えでいいのでしょうか?
佐藤)災害が起きたときは人命救助の方が最優先ですので、場合によっては大規模接種センターの規模を縮小することもあり得ると思います。オリンピックの方は、自衛隊の医療関係者がかなり抑制されるという方向にならないと無理だと思います。全体が準有事だという発想でやらないと、例えば今回の予算は、立ち上がりだけでも50億円近くかかるのです。おそらくもっと上がって行きますが、これを防衛予算の枠内でやれというのも変な話です。
有本)そうですよね。あれは本当に変でしたよね。
■災害派遣ではなく、予備自衛官は参加できない〜準有事と考えるならば参加できるが
佐藤)これは予備費等も含めて取る努力を我々もしますし、隊員の手当ということもできますが、今回少し変なのは、災害派遣ではないのです。千代田区の方が施設を病院のように指定して、「巡回診療」という形を取っているのですが、災害派遣ではなく普通の自衛隊の病院運営なので、予備自衛官が参加できないのです。予備自衛官の医師、看護官や薬剤師の方からすると、「なぜ自分たちを使わずに民間の看護師を使うのか」と。
飯田)派遣された看護師さんがやるわけですよね。
佐藤)準有事と考えるならば、使える隊員は使うべきで、予備自衛官が参加すれば現役隊員の負担も減って、本来任務の方にも運用できます。そのような準有事的な発想は必要だと思うのです。
■水際対策での自主隔離の管理がまったくできていない(略)
■イギリス株の教訓があったにも関わらず、防げなかったインド株の流入〜1ヵ月遅かった措置(略)
■オリンピックでの水際対策〜海外の要人やプレスからの感染をどう防ぐか(略)
■フランス軍やアメリカ軍はワクチンを打っているが、自衛隊は打っていない(略)
ニッポン放送 佐藤正久参議院議員2021-05-25
https://news.1242.com/article/292386
■自衛隊の大規模接種センターがスタート(略)
■国家安全保障会議を開いて自衛隊の運用を決めるべきであった
佐藤)まずは順調な滑り出しということなのだと思いますが、最低でも3ヵ月の長期戦なので、気を緩めることなくオペレーションを継続してもらいたいと思います。しかし、危機管理の観点からは国家安全保障会議を開いて、今回の自衛隊の運用を決めた方がよかったと思います。自衛隊の本来任務は日本の防衛警備です。また、これから梅雨の時期なので、災害派遣もありますから、総理指示という形よりも、国家意思としてもっと早めに国家安全保障会議を経た自衛隊の運用が筋だったと思います。
飯田)今回は1月くらいから、内々に限られた人数で検討されていたという報道がありますが、きちんとした機関決定をするべきだったということでしょうか?
佐藤)そうだと思います。これだけ大規模に自衛隊をワクチン接種という形で動かすというのは、本来任務ではありません。本来の任務に少なからず影響が出る以上は、国家安全保障会議を経るということになれば、その穴埋めを国家全体でやろうと、他の省庁も動きやすくなります。
■「如何に自治体の大規模接種を支援するか」が自衛隊のメインストリーム
飯田)コロナ全体が有事だと考えれば、対応を1本化することも考えられるかと思いますが、その辺りはいかがですか?
佐藤)今回は総理も「自衛隊は最後の砦だ、前面に立って欲しい」と。これは総理の危機感と覚悟の表れだと思いますが、最後の砦である自衛隊を動かす以上は、やはり準有事というぐらいの発想で全部を動かして欲しいとも思います。
飯田)準有事として。
佐藤)自衛隊が前面に出て、その姿を見ることで自治体の大規模接種、たくさんの方々の士気の高揚にもつながると思いますし、今回の自衛隊の教訓を自治体の大規模接種の方に促すのも大事なことです。国と地方が一体となってやらないと意味がなくて、自衛隊がやるのは1日あたり最大1.5万人分ほどです。150万回のたった1.5%です。冷静に考えると、「如何に自治体の大規模接種を支援するか」ということがメインストリームになります。そこを勘違いしない方がいいと思います。
■災害が起きたときにはそちらが優先される
有本)(略)大規模接種センターに割かれている人員は限られてはいますが、これから災害の多いシーズンになることと、東京オリンピックも控えています。自衛隊にとっては相当な負担増になるという考えでいいのでしょうか?
佐藤)災害が起きたときは人命救助の方が最優先ですので、場合によっては大規模接種センターの規模を縮小することもあり得ると思います。オリンピックの方は、自衛隊の医療関係者がかなり抑制されるという方向にならないと無理だと思います。全体が準有事だという発想でやらないと、例えば今回の予算は、立ち上がりだけでも50億円近くかかるのです。おそらくもっと上がって行きますが、これを防衛予算の枠内でやれというのも変な話です。
有本)そうですよね。あれは本当に変でしたよね。
■災害派遣ではなく、予備自衛官は参加できない〜準有事と考えるならば参加できるが
佐藤)これは予備費等も含めて取る努力を我々もしますし、隊員の手当ということもできますが、今回少し変なのは、災害派遣ではないのです。千代田区の方が施設を病院のように指定して、「巡回診療」という形を取っているのですが、災害派遣ではなく普通の自衛隊の病院運営なので、予備自衛官が参加できないのです。予備自衛官の医師、看護官や薬剤師の方からすると、「なぜ自分たちを使わずに民間の看護師を使うのか」と。
飯田)派遣された看護師さんがやるわけですよね。
佐藤)準有事と考えるならば、使える隊員は使うべきで、予備自衛官が参加すれば現役隊員の負担も減って、本来任務の方にも運用できます。そのような準有事的な発想は必要だと思うのです。
■水際対策での自主隔離の管理がまったくできていない(略)
■イギリス株の教訓があったにも関わらず、防げなかったインド株の流入〜1ヵ月遅かった措置(略)
■オリンピックでの水際対策〜海外の要人やプレスからの感染をどう防ぐか(略)
■フランス軍やアメリカ軍はワクチンを打っているが、自衛隊は打っていない(略)