https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20210512/1000064275.html
千葉市の高齢者ワクチン接種 かかりつけ医で個別接種始まる
高齢者を対象とした新型コロナウイルスのワクチン接種が急がれる中、千葉市では、かかりつけの医療機関での個別接種が始まりました。
千葉市稲毛区の診療所には、まず1000回分のワクチンが届き、ふだん診療している高齢者を中心に12日から個別接種を始めました。
医師は訪れた高齢者に問診を行い、健康状態を確認した後、次々に接種を進めていきました。
診療所では密になるのを避けるため、スムーズに接種を行えるよう一般の診療とは別に接種専用の受け付けを設けたほか、高齢者の服の袖をあげる「腕まくり」だけを担当するスタッフをおくなど、できるだけ短時間で接種を済ませる工夫をしました。
普段からみているかかりつけの患者が多いため、アレルギーの有無など予診票のチェックもスムーズで、その結果、12日の午前中は60人の予約が入っていましたが30分ほどで接種をほぼ終えることができました。
接種後は副反応が出ないか様子を見るためクリニックの前に椅子を用意し15分ほど待ってもらいましたが、体調の異常を訴える人はいませんでした。
また、この診療所では発熱外来を設け、去年8月以降5000人近くの患者を診療し、およそ2500人に抗原検査も行ってきましたが、この診察と予防接種をどう両立するかも課題でした。
このため12日は、新型コロナの疑いのある患者と接種に来た高齢者が接触しないよう入口も診察場所も別にして完全に動線を分け、医師もそれぞれ1人ずつが専従であたり、感染防止対策を徹底しました。
診療所では、今後平日は毎日100人ずつ接種を行う予定で、すでに1000人分の予約を受け付けているということで、予防接種と診療を並行して進め地域のかかりつけ医として役割を果たしたいとしています。
接種を終えた84歳の男性は「もうちょっと時間がかかると思っていました。打つまでは副反応がでるんじゃないかと心配でしたが、信頼関係がある先生なので安心しています」と話していました。
稲毛サティクリニックの河内文雄理事長は「スムーズに接種が進むことが分かりました。国は1日100万人に接種を進めたいと言っていますが、それを実現できるのはかかりつけ医の個別接種しかないと思うので、使命を淡々と果たしていきたい」と話していました。
人口およそ98万人の千葉市では、新型コロナウイルスのワクチンについて9割以上の人にかかりつけの医療機関で接種してもらう方針です。
千葉市では12日、市の施設1か所で集団接種も始まりました。
市では当初、会場を15か所設け、週に2回、集団接種を進める計画を立てましたが、1つの会場だけで9人の医師が必要で人手の確保が難しいのに加え、1日に500人を接種してもすべての市民が接種を終えるのに1年半近くかかることがわかりました。
そこで、千葉市は市内のおよそ320の診療所や病院、いわゆる「かかりつけ医」での個別接種を中心に行うことを決めました。
しかし、ワクチンを保管できる医療用の冷凍庫がある医療機関は少なく、毎日、市の保管庫から配送する必要があります。
そこで、フードデリバリーを手がける業者に協力を求めアプリを活用することにしました。
住所を打ち込むと自動的に効率的なルートを割り出す仕組みで、これで短時間で確実にワクチンを届けようというねらいです。
このほか、ワクチンを入れる特別な保冷バッグおよそ300個も買いそろえましたが、揺れに弱いため冷凍状態で配送する必要があることがわかり、急遽冷凍用の保冷剤を準備しました。
配送作業は10日から始まりましたが、すでに各医療機関で予約や接種が始まっているためミスは許されず、神経をすり減らす作業が続きます。
千葉市新型コロナウイルスワクチン接種推進室の小柳寛室長は「スピードも大切なのですが、ワクチン接種については何よりも安全性が大変必要です。かかりつけ医のように、体の調子をよく知っている方にうっていただけるということが何より大切だと思います」と話していました。
05月12日 16時17分
NHK
千葉市の高齢者ワクチン接種 かかりつけ医で個別接種始まる
高齢者を対象とした新型コロナウイルスのワクチン接種が急がれる中、千葉市では、かかりつけの医療機関での個別接種が始まりました。
千葉市稲毛区の診療所には、まず1000回分のワクチンが届き、ふだん診療している高齢者を中心に12日から個別接種を始めました。
医師は訪れた高齢者に問診を行い、健康状態を確認した後、次々に接種を進めていきました。
診療所では密になるのを避けるため、スムーズに接種を行えるよう一般の診療とは別に接種専用の受け付けを設けたほか、高齢者の服の袖をあげる「腕まくり」だけを担当するスタッフをおくなど、できるだけ短時間で接種を済ませる工夫をしました。
普段からみているかかりつけの患者が多いため、アレルギーの有無など予診票のチェックもスムーズで、その結果、12日の午前中は60人の予約が入っていましたが30分ほどで接種をほぼ終えることができました。
接種後は副反応が出ないか様子を見るためクリニックの前に椅子を用意し15分ほど待ってもらいましたが、体調の異常を訴える人はいませんでした。
また、この診療所では発熱外来を設け、去年8月以降5000人近くの患者を診療し、およそ2500人に抗原検査も行ってきましたが、この診察と予防接種をどう両立するかも課題でした。
このため12日は、新型コロナの疑いのある患者と接種に来た高齢者が接触しないよう入口も診察場所も別にして完全に動線を分け、医師もそれぞれ1人ずつが専従であたり、感染防止対策を徹底しました。
診療所では、今後平日は毎日100人ずつ接種を行う予定で、すでに1000人分の予約を受け付けているということで、予防接種と診療を並行して進め地域のかかりつけ医として役割を果たしたいとしています。
接種を終えた84歳の男性は「もうちょっと時間がかかると思っていました。打つまでは副反応がでるんじゃないかと心配でしたが、信頼関係がある先生なので安心しています」と話していました。
稲毛サティクリニックの河内文雄理事長は「スムーズに接種が進むことが分かりました。国は1日100万人に接種を進めたいと言っていますが、それを実現できるのはかかりつけ医の個別接種しかないと思うので、使命を淡々と果たしていきたい」と話していました。
人口およそ98万人の千葉市では、新型コロナウイルスのワクチンについて9割以上の人にかかりつけの医療機関で接種してもらう方針です。
千葉市では12日、市の施設1か所で集団接種も始まりました。
市では当初、会場を15か所設け、週に2回、集団接種を進める計画を立てましたが、1つの会場だけで9人の医師が必要で人手の確保が難しいのに加え、1日に500人を接種してもすべての市民が接種を終えるのに1年半近くかかることがわかりました。
そこで、千葉市は市内のおよそ320の診療所や病院、いわゆる「かかりつけ医」での個別接種を中心に行うことを決めました。
しかし、ワクチンを保管できる医療用の冷凍庫がある医療機関は少なく、毎日、市の保管庫から配送する必要があります。
そこで、フードデリバリーを手がける業者に協力を求めアプリを活用することにしました。
住所を打ち込むと自動的に効率的なルートを割り出す仕組みで、これで短時間で確実にワクチンを届けようというねらいです。
このほか、ワクチンを入れる特別な保冷バッグおよそ300個も買いそろえましたが、揺れに弱いため冷凍状態で配送する必要があることがわかり、急遽冷凍用の保冷剤を準備しました。
配送作業は10日から始まりましたが、すでに各医療機関で予約や接種が始まっているためミスは許されず、神経をすり減らす作業が続きます。
千葉市新型コロナウイルスワクチン接種推進室の小柳寛室長は「スピードも大切なのですが、ワクチン接種については何よりも安全性が大変必要です。かかりつけ医のように、体の調子をよく知っている方にうっていただけるということが何より大切だと思います」と話していました。
05月12日 16時17分
NHK