7/9(木) 7:16配信
時事通信
東京地検特捜部は、衆院議員河井克行前法相(57)の「百日裁判」を申し立てた。
初公判は8月と見込まれる。妻の案里参院議員(46)ともども、審理は迅速に進められる見通しだが、買収対象者が90人を超え、証人の数次第で長期化するとの見方もある。前法相は買収の意図を否定する一方、現金配布を大筋で認めており、法廷での攻防は現金の趣旨に集約されそうだ。
関係者によると、前法相は広島県議などの地元議員や後援会幹部らに現金を提供した際、「2人だけの秘密」と口止めしたり、「よろしく」と案里議員のポスターを渡したりして票の取りまとめなどを依頼したとされる。
こうしたやりとりは当事者にしか分からない部分が多いが、検察当局は、県議らの任意の事情聴取を録音・録画。買収の意図を感じつつ、現金を受け取ったことを説明する様子を収録し、法廷での攻防に備えてきた。
公判では、パソコンから「買収リスト」を消去して証拠隠滅を図ったことも示し、「違法性を認識していた証左」などと主張するとみられる。
前法相は、県議らへの現金提供を「地盤固めの政治活動」と供述し、買収を否定。選挙スタッフへの現金については、「選挙活動の報酬」などと違法性を認めたかのような説明をした。
だが、スタッフへの現金提供には、弁護側が検察の主張を突き崩す糸口がありそうだ。現金の一部は案里議員の自民党支部の口座からスタッフの口座に送金され、違法な提供とみるには違和感があるためだ。
前法相と案里議員の党支部には、党本部から計1億5000万円が送金されていた。スタッフへの現金は党本部からの資金が充てられた可能性もあるが、前法相は「原資は1億5000万円ではない」などと説明している。関係者によると、前法相は取り調べで党本部からの資金と配布した現金の関係を問う検察官に立腹。調べ室で口げんかのような状態になったこともあったという。短期決戦の法廷で、どこまで解明されるかが注目される。
https://news.yahoo.co.jp/articles/2dba7d35614fe165e01145f5e9d0f91a9f01769a
時事通信
東京地検特捜部は、衆院議員河井克行前法相(57)の「百日裁判」を申し立てた。
初公判は8月と見込まれる。妻の案里参院議員(46)ともども、審理は迅速に進められる見通しだが、買収対象者が90人を超え、証人の数次第で長期化するとの見方もある。前法相は買収の意図を否定する一方、現金配布を大筋で認めており、法廷での攻防は現金の趣旨に集約されそうだ。
関係者によると、前法相は広島県議などの地元議員や後援会幹部らに現金を提供した際、「2人だけの秘密」と口止めしたり、「よろしく」と案里議員のポスターを渡したりして票の取りまとめなどを依頼したとされる。
こうしたやりとりは当事者にしか分からない部分が多いが、検察当局は、県議らの任意の事情聴取を録音・録画。買収の意図を感じつつ、現金を受け取ったことを説明する様子を収録し、法廷での攻防に備えてきた。
公判では、パソコンから「買収リスト」を消去して証拠隠滅を図ったことも示し、「違法性を認識していた証左」などと主張するとみられる。
前法相は、県議らへの現金提供を「地盤固めの政治活動」と供述し、買収を否定。選挙スタッフへの現金については、「選挙活動の報酬」などと違法性を認めたかのような説明をした。
だが、スタッフへの現金提供には、弁護側が検察の主張を突き崩す糸口がありそうだ。現金の一部は案里議員の自民党支部の口座からスタッフの口座に送金され、違法な提供とみるには違和感があるためだ。
前法相と案里議員の党支部には、党本部から計1億5000万円が送金されていた。スタッフへの現金は党本部からの資金が充てられた可能性もあるが、前法相は「原資は1億5000万円ではない」などと説明している。関係者によると、前法相は取り調べで党本部からの資金と配布した現金の関係を問う検察官に立腹。調べ室で口げんかのような状態になったこともあったという。短期決戦の法廷で、どこまで解明されるかが注目される。
https://news.yahoo.co.jp/articles/2dba7d35614fe165e01145f5e9d0f91a9f01769a