新型コロナウイルス禍で外に出れず、自宅で時間を持て余している宇宙好きには朗報かもしれません。
自宅からNASAの火星探査に参加できるプロジェクトが始動しました。
2020年4月22日、NASAの研究員小野雅裕氏がYoutubeでこのプロジェクトの概要を説明しました。
参加方法は簡単で、下記のサイトにアクセスするだけです。
zooniverse Al4Mars
https://www.zooniverse.org/projects/hiro-ono/ai4mars
このプロジェクトでの目的は、表示された火星の画像のうち、どこが「砂」「土」「平らな岩」「大きな岩」かを判別することです。
判別されたデータは、運用中の火星探査機「キュリオシティ」に搭載されるアルゴリズムの機械学習に利用されます。
そもそもこのプロジェクトが発足した原因は、2004年に遡ります。当時、火星に着陸した探査機「スピリット」は、車輪が砂地にハマってしまい身動きが取れなくなってしまいました。
この事態を避けるため、「キュリオシティ」には地形を自動で判断するアルゴリズムが必要なのです。しかしそのアルゴリズムを作るためには、「人間による地形判断の見本」が必要です。
そこで今回のプロジェクトでは、自宅の皆さんの力を借りて、「地形判断の見本」を集めようというわけです。
みなさんの力が、人類の宇宙開発を発展させるかもしれません。
実際にプロジェクトに参加してみた
ウェブサイトにアクセスすると上図のような画面になります。もし日本語で表示されていなければ、上図@の欄から言語の切り替えが可能。
上図Aの「Get started」から、プロジェクト参加を開始します。
「Get started」を押すと、まず最初にチュートリアルが表示されます。チュートリアルを飛ばしても、本記事の下記内容を読めば大体操作方法がわかるはずです。
チュートリアルが終わったら、いよいよ「地形判断の見本づくり」が始まります。
やり方は、上図Bの欄から「砂」「土」「平らな岩」「大きい岩」のどれかを選び、上図Cの画像で該当する箇所を指定するだけです。
画像から判断できない箇所は何も指定しなくて大丈夫です。
判別し終えたら上図Dの「Done」を押して完了です。
「Done」を押すと上図のような画面になるので、Eの「Next」を押せば次の画像を表示することができます。また、「Talk」を押すと画像についての質問ができますが、質問にはアカウント登録が必要です。
今回のプロジェクトでの操作は以上です。操作方法を把握すれば、大体2?3分で作業は終了します。これで簡単に火星探索調査に協力することができますね。
小野氏のtwitterによると、「1万枚の見本づくり」が目標とのこと。自宅にいる人たちの力が今、宇宙開発に必要なのです。
ちょっとした遊びのつもりで、火星探査機「キュリオシティ」のアルゴリズムづくりに協力してみるのも悪くないかもしれません。
https://nazology.net/archives/57868