新型コロナウイルスをめぐり、ドイツで潜伏期間中で症状のない女性から感染が広がったとされていた情報に誤りがあったことがわかりました。専門家は「情報の迅速な公開は感染の拡大を防ぐために重要だが、初期段階の情報は変化し、不正確なこともあり、注意して扱うべきだ」と指摘しています。
ドイツの保健当局は先月、中国 上海から出張でドイツを訪れた女性が帰りの飛行機の中で発症し、接触があったドイツ人の同僚にも感染が確認されたと発表していました。
症状のない感染者からもウイルスがうつる可能性がある例と考えられてきましたが、ドイツのロベルト・コッホ研究所は6日、NHKの取材に対し、当初の情報はドイツ人の同僚への聞き取り調査だけに基づいていて結果的に誤りがあったことを明らかにしました。
研究所によりますと、その後、研究所と保健当局が合同で上海の女性に電話で聞き取りを行ったところ、ドイツ滞在中から背中が痛むなど体調が悪化し、解熱剤を服用していたことがわかったということです。
保健当局は症状がない段階で感染するかどうかについては引き続き調査が必要だとしています。
今回のドイツのケースは、先月30日付けのアメリカの医学雑誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」にも報告され、潜伏期間中で症状のない感染者から感染が広がる可能性があるとして世界中で関心を集めていました。
感染症対策が専門のベイラー医科大学のピーター・ホテズ教授は「情報の迅速な公開は感染の拡大を防ぐために重要だが、初期段階の情報は変化し不正確なこともあり、注意して扱うべきだ」と指摘しています。
2020年2月7日 6時10分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200207/k10012276151000.html
ドイツの保健当局は先月、中国 上海から出張でドイツを訪れた女性が帰りの飛行機の中で発症し、接触があったドイツ人の同僚にも感染が確認されたと発表していました。
症状のない感染者からもウイルスがうつる可能性がある例と考えられてきましたが、ドイツのロベルト・コッホ研究所は6日、NHKの取材に対し、当初の情報はドイツ人の同僚への聞き取り調査だけに基づいていて結果的に誤りがあったことを明らかにしました。
研究所によりますと、その後、研究所と保健当局が合同で上海の女性に電話で聞き取りを行ったところ、ドイツ滞在中から背中が痛むなど体調が悪化し、解熱剤を服用していたことがわかったということです。
保健当局は症状がない段階で感染するかどうかについては引き続き調査が必要だとしています。
今回のドイツのケースは、先月30日付けのアメリカの医学雑誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」にも報告され、潜伏期間中で症状のない感染者から感染が広がる可能性があるとして世界中で関心を集めていました。
感染症対策が専門のベイラー医科大学のピーター・ホテズ教授は「情報の迅速な公開は感染の拡大を防ぐために重要だが、初期段階の情報は変化し不正確なこともあり、注意して扱うべきだ」と指摘しています。
2020年2月7日 6時10分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200207/k10012276151000.html