金のしゃちほこで有名な「名古屋城」の天守閣木造復元計画が揺れている。名古屋市は「史実に忠実」な再現を目指し、エレベーター(EV)不設置の考えだが、「バリアフリー社会に逆行する」と障害者団体が猛反発。
また、専門家に「不十分」と指摘された石垣保全対策を見直さずに天守の解体許可を申請したが、結局国には認可されず、目標の令和4年末の完成を断念した。今後、大幅な計画見直しを迫られるのは必至。日本有数の城郭の未来は見えないままだ。(桑村朋)
強行策が裏目に…
「意思疎通がうまくいかず、申し訳なかった」
11月5日の名古屋市の記者会見。河村たかし市長は3年後の完成を断念した名古屋城の天守閣木造復元をめぐり、市有識者会議「石垣部会」の委員に謝罪したことを明かした。
原因は、石垣保全対策に懸念を示す部会の意見を尊重せず、計画を進めたことだった。
名古屋城は国特別史跡のため、現状変更するには文化庁の許可が必要だ。当初、市は天守解体と木造復元の許可申請を一体で行う方針だったが、石垣部会が「石垣の調査・保全が不十分」と工法見直しを提言。
だが、市は提言を重視せず、計画を急ぐあまり解体許可を先に申請し、復元許可を後回しにする強行策に出た。結果、文化庁の認可は下りず、計画は大幅に遅れることになった。
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産経ニュース
https://www.sankei.com/premium/news/191220/prm1912200003-n1.html