2019/9/22 08:00
https://www.saga-s.co.jp/articles/-/430672
8月28日未明からの記録的大雨で、佐賀県杵島郡大町町の下潟地区は朝から1・5メートル近く冠水、
近くの佐賀鉄工所大町工場からは油も流出した。
ボートを使った住民の救出作業が続いていた昼過ぎ、下潟排水機場で、町からポンプやゲート(樋管)の操作を任されている
牛島忠幸さん(62)と国土交通省の職員が向き合っていた。
「なぜゲートを閉めた」(牛島さん)「上からの指示」(国交省職員)。
牛島さんは「油は水面に浮いている。この水位なら下の水の自然排水は可能」と、ゲートを開けるよう主張したが、ゲートが動くことはなかった。
浸水解消と六角川への油流出防止という二つの難題への対処法は真反対。現場はせめぎ合った。
役場から指示
国交省武雄河川事務所はこの日午前9時半に大町町から油流出の情報を得た。
午前11時ごろ、六角川への油流出を防ぐため、同町が管理している排水機場とゲート2カ所ずつのポンプ停止とゲートを閉じるよう要請した。
牛島さんは27日昼から丸一日、自宅と行き来しながら排水ポンプを動かしていた。
午前11時23分に役場から電話で指示があり、ポンプを止めた。ただ、水路と六角川を仕切るゲートは開けたままにした。
昼過ぎ、「やけに水の引きが悪い」と感じて排水機場に行き、国交省職員と出くわした。
牛島さんは「ゲートの内側には六角川の水位に応じて水が出入りする『まねき』という重い扉がある。
油はまねきから水が流れている部分より3メートル以上高い水面に浮いていた。
下の方から自然に水を流すのに問題はなかった。 油が流出するぐらいまで水位が下がればゲートを閉めればいいと考えた」という。
https://www.saga-s.co.jp/articles/-/430672
8月28日未明からの記録的大雨で、佐賀県杵島郡大町町の下潟地区は朝から1・5メートル近く冠水、
近くの佐賀鉄工所大町工場からは油も流出した。
ボートを使った住民の救出作業が続いていた昼過ぎ、下潟排水機場で、町からポンプやゲート(樋管)の操作を任されている
牛島忠幸さん(62)と国土交通省の職員が向き合っていた。
「なぜゲートを閉めた」(牛島さん)「上からの指示」(国交省職員)。
牛島さんは「油は水面に浮いている。この水位なら下の水の自然排水は可能」と、ゲートを開けるよう主張したが、ゲートが動くことはなかった。
浸水解消と六角川への油流出防止という二つの難題への対処法は真反対。現場はせめぎ合った。
役場から指示
国交省武雄河川事務所はこの日午前9時半に大町町から油流出の情報を得た。
午前11時ごろ、六角川への油流出を防ぐため、同町が管理している排水機場とゲート2カ所ずつのポンプ停止とゲートを閉じるよう要請した。
牛島さんは27日昼から丸一日、自宅と行き来しながら排水ポンプを動かしていた。
午前11時23分に役場から電話で指示があり、ポンプを止めた。ただ、水路と六角川を仕切るゲートは開けたままにした。
昼過ぎ、「やけに水の引きが悪い」と感じて排水機場に行き、国交省職員と出くわした。
牛島さんは「ゲートの内側には六角川の水位に応じて水が出入りする『まねき』という重い扉がある。
油はまねきから水が流れている部分より3メートル以上高い水面に浮いていた。
下の方から自然に水を流すのに問題はなかった。 油が流出するぐらいまで水位が下がればゲートを閉めればいいと考えた」という。