メキシコからアマゾンまでの中南米に広がる熱帯雨林の中には黄金に輝くお宝が眠っている。
ピカッピカな光を放つそれはジュエリー感満載すぎて一攫千金ゲットだぜ!と思ってしまいがちだが、実はそれ、蝶のサナギなのだ。
こんなに目立ちすぎたら捕食者に食べられちゃうんじゃないの?と心配になるのだが、これが自然界では絶妙な迷彩効果となり、逆に見つかりにくくなるんだそうだ。
■ 中南米の蝶のサナギは黄金のサナギ
これは、ポリュムニアトンボマダラ(Mechanitis polymnia))という蝶のサナギである。
こうやって手の平にのせていると、ちょっとしたアクセサリーに見える。
ピアスとかになっててもおかしくないほどのジュエリー感だ。
ポリュムニアトンボマダラが生息するのは、メキシコからアマゾンまでの中南米に広がる熱帯雨林だ。
羽を広げると65〜75ミリで、とてもかわいらしい蝶だ。

その蝶のサナギが黄金のように光り輝いているってわけだ。
これは本当にラグジュアリー・ジュエリー。まさしく生きる宝石だ。

■ サナギが光り輝いている理由
サナギはタンパク質が豊富で、自然界では捕食者のターゲットになりやすい。
なのにこんなにピカピカで大丈夫なの?と思ってしまいがちだが、実はこれこそが生き残り戦略なのだそうだ。
この輝きこそが、捕食者からの注意をそらし近寄らせないためであり、効果的な天然のステルス迷彩となっている。
熱帯の蝶の専門家であるキース・ウィルモット博士によると、このサナギは色が反射するために、自然の中ではとても見にくいのだそうだ。

たまたま捕食者が近くを通りかかったとしても、葉っぱから流れ落ちる水滴や木々の隙間から差し込んだ光線のように見えて、サナギだとは気づかれないのだとか。
それどころか、ピカピカに恐れをなして逃げ出すことすらあるらしい。
畑を見ると、鳥よけにキラキラした風船なんかが置いてあることがあるが、まさにそれと同じだ。

なお宝石のようなサナギを作る蝶はほかにもいて、ハルモニアキボシマダラ(Tithorea harmonia)のそれなんかもキラキラしている。
以下の動画で紹介されているのがハルモニアキボシマダラだ。
以下の動画は毛虫から黄金の蛹になり、普通のサナギに戻るまでを記録したものだ。毛虫が大丈夫な人は見てみよう。
※記事を一部引用しました。全文はソースでご覧下さい。
カラパイア 2019年07月01日
http://karapaia.com/archives/52276086.html