天皇陛下は、皇太子時代から公務の合間にハゼ類の分類に関する研究に取り組んでいて、これまでに8種の新種を報告されています。
天皇陛下は京都御苑にある仙洞御所の池で生息するハゼの交雑について、ほかの研究者とともに、およそ6年間にわたって研究を進めて論文をまとめ、5日、魚類学雑誌のオンライン版に発表されました。
それによりますと、仙洞御所のハゼは、標本の観察やDNAの分析の結果、びわ湖特産の「ビワヨシノボリ」と、京都府南部などに生息していたとみられる「シマヒレヨシノボリ」の交雑種であることが分かったということです。
専門家によりますと、ヨシノボリ属のハゼが野生の環境下で交雑しているという確かな証拠を示したのは、この論文が初めてだということです。
天皇陛下が皇太子時代からこれまでに発表されたハゼ類の論文はこれで33編となり、今月30日の退位を前に、在位中の論文の発表は今回が最後となります。
天皇陛下は退位して仮住まい先の東京港区の「高輪皇族邸」に移ったあとも皇居内にある生物学研究所に通って研究を続けられるということです。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190405/k10011874671000.html
