信楽焼の窯元「しんにょ陶器」(滋賀県甲賀市信楽町牧)の田村静夫社長(72)が、球形の陶製スピーカーを開発した。長時間聴いても疲れない優しい音色が特徴で、地元の寺や京都の料亭で使われているほか、東本願寺(京都市下京区)で4月1日から始まる「春の法要」でも活用する。
同社は食器や洗面台を生産している。2013年に、趣味で木製や金属製のスピーカーを作っている大阪市の知人から提案され、田村さんが陶製スピーカーを試作。試聴してもらうと「360度から音が出て、耳に優しい聴いたことがない音」と驚かれたという。
球形に成形して焼いた陶器に市販のスピーカーユニットをはめ込む。球の内側は釉薬(うわぐすり)を塗らず、田村さんは「科学的根拠は分からないが、信楽焼は土の粒子が粗く表面に空気が出入りする微細な穴が無数にあるので、まろやかな音になるのでは」。オブジェのように見えることや、防水加工すれば屋外で使えることも利点という。
地元や宇治市の寺院と、京都市内の料亭に無償で提供し、「意匠の雰囲気も良い」と評価されているという。東本願寺へも4月1〜4日の法要期間中に貸し出し、飛び地境内の「渉成園」の庭園や建物内に置き、参観者への案内アナウンスに用いられる。
直径約15センチから50センチ超までさまざまなサイズを作っており、田村さんは「大量生産はしないが、将来的に販売もできれば」と話す。
2019年03月25日 10時30分 京都新聞
https://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20190325000025
同社は食器や洗面台を生産している。2013年に、趣味で木製や金属製のスピーカーを作っている大阪市の知人から提案され、田村さんが陶製スピーカーを試作。試聴してもらうと「360度から音が出て、耳に優しい聴いたことがない音」と驚かれたという。
球形に成形して焼いた陶器に市販のスピーカーユニットをはめ込む。球の内側は釉薬(うわぐすり)を塗らず、田村さんは「科学的根拠は分からないが、信楽焼は土の粒子が粗く表面に空気が出入りする微細な穴が無数にあるので、まろやかな音になるのでは」。オブジェのように見えることや、防水加工すれば屋外で使えることも利点という。
地元や宇治市の寺院と、京都市内の料亭に無償で提供し、「意匠の雰囲気も良い」と評価されているという。東本願寺へも4月1〜4日の法要期間中に貸し出し、飛び地境内の「渉成園」の庭園や建物内に置き、参観者への案内アナウンスに用いられる。
直径約15センチから50センチ超までさまざまなサイズを作っており、田村さんは「大量生産はしないが、将来的に販売もできれば」と話す。
2019年03月25日 10時30分 京都新聞
https://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20190325000025