原発事故の風評被害を払拭(ふっしょく)しようと、福島県産の食材を使ったフランス料理を味わう夕食会が、東京のフランス大使館で開かれました。
この夕食会は、震災と原発事故のあと、フランス料理のシェフたちが、福島県の避難所で炊き出しをしたのをきっかけに、毎年開かれていて、ことしで7回目を迎えます。
フランス大使館のホールには、福島県にゆかりのある人や地元の生産者などおよそ70人が集まりました。
料理は、福島県産の食材をふんだんに使った1人2万円の7品のフルコースです。
集まった人たちは、生産者の解説とともに提供される、牛肉にりんごのソースと玉ねぎが添えられたメインディッシュや、りんごのジェラートなどを堪能していました。
東京に住む61歳の女性は「とてもおいしかったです。こうした時間を通じて、福島に思いをはせたいと思います」と話していました。
りんごを提供した福島市で果樹園を営む阿部幸弘さんは「もう二度と福島でりんごを作れないと思ったときもありましたが、おいしく食べてもらえてうれしかったです。フランス料理になって、グローバルな味になった気がします」と笑顔で話していました。
NHKニュース 2019年1月25日 22時50分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190125/k10011791881000.html