インドネシア津波 死者429人に 発生72時間 捜索難航
NHK 2018年12月25日 23時59分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181225/k10011759491000.html
インドネシアのジャワ島とスマトラ島の間の海峡で発生した津波による死者は、さらに増えて429人となりました。生存率が急激に下がると言われる災害の発生から72時間がたちましたが、現地では、断続的に雨が降る悪天候が続いていて、行方不明者の捜索や支援物資の輸送にも支障が出ています。
インドネシアのジャワ島とスマトラ島の間のスンダ海峡で、今月22日の夜、津波が発生し、防災当局によりますとこれまでにジャワ島とスマトラ島で合わせて429人が死亡、154人の行方がわからなくなっています。
また1485人がけがをしたほか、食料などの支援を必要としている被災者は1万6000人を超えているということです。
現地では、生存率が急激に下がると言われる災害の発生から72時間がたちましたが、重機だけでなくがれきや土砂の中から行方不明者を見つけ出す救助犬や特殊なカメラも投入するなどして、懸命な捜索活動が行われています。
しかし、25日は断続的に雨が降る悪天候となっていて、行方不明者の捜索活動のほか、船舶を使った支援物資や医薬品の輸送にも支障が出ているということです。
一方、救難当局によりますと、当初の想定よりも広い範囲で津波による被害が確認されているということで、犠牲者の数はさらに増えるおそれがあると話しています。
行方が分からない人の捜索などを指揮しているインドネシアの救難当局のトップは地元のテレビ局のインタビューに悪天候が捜索の妨げとなっていると述べました。
被災地は車では行けない地域もあり捜索隊は船やヘリコプターも使って捜索を試みようとしています。
しかし現地は雨が降り続き波の高い状態も続いていることからまだ、たどり着けていない被災地が残されているということです。
しかし救難当局のトップは「まだ見つかっていない人たちを見つけ出したい」と述べ、捜索に全力を尽くすと強調しています。
●職場を流された被災者「どんな支援でも受けたい」
ジャワ島西部のスンダ海峡に面した地域は海沿いのリゾート地でホテルなどの宿泊施設の多くが甚大な被害を受けました。
地元の住民はこうした宿泊施設で働いていた人も多く、何とか津波から逃れた人も職場を失って今後の生活の再建に不安を募らせています。
このうちパンデグラン県チャリタにある海沿いの宿泊施設で、住み込みで働いていたハサナさん(42)は津波が発生したときも宿泊施設の敷地内にある自宅にいたということです。
当時の様子についてハサナさんは「水が家の中に流れ込んできて津波に流されたが、なんとか木に捕まって生き延びることができた。木がなければ死んでいたと思う」と涙を流しながら話していました。
その後、ハサナさんは救助されましたが全身を強く打っていて今も歩くことができません。また同居していた両親は足の骨を折るなどして病院で手当てを受けていて、いまは娘などと海岸から2キロほど離れた丘の上にある親戚の家に避難しています。
ハサナさんが働いていた宿泊施設は津波で全壊し、オーナーとも連絡が取れず、今後の雇用について相談することもできないといいます。
ハサナさんは「私はすべてを失いました。もう若くないので新しく仕事を見つけるのは難しいです。支援が受けられるのならどんな支援でも受けたいと思っています」と話し、今後の生活の再建に不安を募らせていました。
また、ハサナさんが身を寄せている親戚の家の周辺には、ほかにも家を失った人たちが避難してきていて、畑の上などに簡易のテントを張って体を休めています。
現地は雨季でときおり強い雨が降り、政府の物資も届かず、避難者たちはボランティアからの支援に頼って何とか日々をしのいでいる様子でした。
(続きはリンク先)
NHK 2018年12月25日 23時59分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181225/k10011759491000.html
インドネシアのジャワ島とスマトラ島の間の海峡で発生した津波による死者は、さらに増えて429人となりました。生存率が急激に下がると言われる災害の発生から72時間がたちましたが、現地では、断続的に雨が降る悪天候が続いていて、行方不明者の捜索や支援物資の輸送にも支障が出ています。
インドネシアのジャワ島とスマトラ島の間のスンダ海峡で、今月22日の夜、津波が発生し、防災当局によりますとこれまでにジャワ島とスマトラ島で合わせて429人が死亡、154人の行方がわからなくなっています。
また1485人がけがをしたほか、食料などの支援を必要としている被災者は1万6000人を超えているということです。
現地では、生存率が急激に下がると言われる災害の発生から72時間がたちましたが、重機だけでなくがれきや土砂の中から行方不明者を見つけ出す救助犬や特殊なカメラも投入するなどして、懸命な捜索活動が行われています。
しかし、25日は断続的に雨が降る悪天候となっていて、行方不明者の捜索活動のほか、船舶を使った支援物資や医薬品の輸送にも支障が出ているということです。
一方、救難当局によりますと、当初の想定よりも広い範囲で津波による被害が確認されているということで、犠牲者の数はさらに増えるおそれがあると話しています。
行方が分からない人の捜索などを指揮しているインドネシアの救難当局のトップは地元のテレビ局のインタビューに悪天候が捜索の妨げとなっていると述べました。
被災地は車では行けない地域もあり捜索隊は船やヘリコプターも使って捜索を試みようとしています。
しかし現地は雨が降り続き波の高い状態も続いていることからまだ、たどり着けていない被災地が残されているということです。
しかし救難当局のトップは「まだ見つかっていない人たちを見つけ出したい」と述べ、捜索に全力を尽くすと強調しています。
●職場を流された被災者「どんな支援でも受けたい」
ジャワ島西部のスンダ海峡に面した地域は海沿いのリゾート地でホテルなどの宿泊施設の多くが甚大な被害を受けました。
地元の住民はこうした宿泊施設で働いていた人も多く、何とか津波から逃れた人も職場を失って今後の生活の再建に不安を募らせています。
このうちパンデグラン県チャリタにある海沿いの宿泊施設で、住み込みで働いていたハサナさん(42)は津波が発生したときも宿泊施設の敷地内にある自宅にいたということです。
当時の様子についてハサナさんは「水が家の中に流れ込んできて津波に流されたが、なんとか木に捕まって生き延びることができた。木がなければ死んでいたと思う」と涙を流しながら話していました。
その後、ハサナさんは救助されましたが全身を強く打っていて今も歩くことができません。また同居していた両親は足の骨を折るなどして病院で手当てを受けていて、いまは娘などと海岸から2キロほど離れた丘の上にある親戚の家に避難しています。
ハサナさんが働いていた宿泊施設は津波で全壊し、オーナーとも連絡が取れず、今後の雇用について相談することもできないといいます。
ハサナさんは「私はすべてを失いました。もう若くないので新しく仕事を見つけるのは難しいです。支援が受けられるのならどんな支援でも受けたいと思っています」と話し、今後の生活の再建に不安を募らせていました。
また、ハサナさんが身を寄せている親戚の家の周辺には、ほかにも家を失った人たちが避難してきていて、畑の上などに簡易のテントを張って体を休めています。
現地は雨季でときおり強い雨が降り、政府の物資も届かず、避難者たちはボランティアからの支援に頼って何とか日々をしのいでいる様子でした。
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