https://www.cnn.co.jp/showbiz/35123576.html
米文豪ヘミングウェーの未発表短編、米文芸誌に掲載
2018.08.05 Sun posted at 16:37 JST
米国の文豪アーネスト・ヘミングウェーが第2次世界大戦中に連合軍がナチス・ドイツから解放したパリを舞台に書き下ろしていた未発表の短編が米文芸誌「ストランド・マガジン」最新号に5日までに掲載された。
1956年に創作された作品の題名は「ア・ルーム・オン・ザ・ガーデン・サイド」。「庭側の部屋」とでも訳せる。
ヘミングウェーは同年、出版社側に新たな短編5作を完成させたと連絡。今回初めて公開される作品もその中に含まれていた。
ヘミングウェーは当時、5作品について「多分、非常に退屈な出来具合だが一部は大変面白いものになったと考えている」とも指摘。「私が死んだ後ならいつでも出版してよい」との意向も伝えていた。
「ア・ルーム・オン・ザ・ガーデン・サイド」には戦争、ワインや男性の友愛などヘミングウェーの多くの作品を彩る題材も書き込まれている。作品はパリのホテル・リッツの内部で酒を飲みながら戦闘や詩、恋愛などについて語り合う兵士たちの姿を描くことから始まっている。
アーネスト・ヘミングウェー協会の一員でもあるカーク・カーナット教授は後記で、この短編はヘミングウェーや世界にとってのパリの重要性を象徴していると指摘。プルーストなどフランスの古典的な作家の話やボードレールの詩集「悪の華」の中からの長い引用を挿入しながら、パリの文化遺産がファシズムの暗黒の時代の後遺症を克服出来るのかをテーマにしているとした。
この作品は米ボストンにあるジョン・F・ケネディ大統領図書館・博物館でヘミングウェーの他の文献などともに保管されていた。カーナット教授によると、伝記作家や歴史家など除けばほとんど読まれたことはなかったという。
ヘミングウェーは61歳だった1961年、自殺して世を去っていた。死去後に公開された作品には「移動祝祭日」「エデンの園」「危険な夏」などもある。
米文豪ヘミングウェーの未発表短編、米文芸誌に掲載
2018.08.05 Sun posted at 16:37 JST
米国の文豪アーネスト・ヘミングウェーが第2次世界大戦中に連合軍がナチス・ドイツから解放したパリを舞台に書き下ろしていた未発表の短編が米文芸誌「ストランド・マガジン」最新号に5日までに掲載された。
1956年に創作された作品の題名は「ア・ルーム・オン・ザ・ガーデン・サイド」。「庭側の部屋」とでも訳せる。
ヘミングウェーは同年、出版社側に新たな短編5作を完成させたと連絡。今回初めて公開される作品もその中に含まれていた。
ヘミングウェーは当時、5作品について「多分、非常に退屈な出来具合だが一部は大変面白いものになったと考えている」とも指摘。「私が死んだ後ならいつでも出版してよい」との意向も伝えていた。
「ア・ルーム・オン・ザ・ガーデン・サイド」には戦争、ワインや男性の友愛などヘミングウェーの多くの作品を彩る題材も書き込まれている。作品はパリのホテル・リッツの内部で酒を飲みながら戦闘や詩、恋愛などについて語り合う兵士たちの姿を描くことから始まっている。
アーネスト・ヘミングウェー協会の一員でもあるカーク・カーナット教授は後記で、この短編はヘミングウェーや世界にとってのパリの重要性を象徴していると指摘。プルーストなどフランスの古典的な作家の話やボードレールの詩集「悪の華」の中からの長い引用を挿入しながら、パリの文化遺産がファシズムの暗黒の時代の後遺症を克服出来るのかをテーマにしているとした。
この作品は米ボストンにあるジョン・F・ケネディ大統領図書館・博物館でヘミングウェーの他の文献などともに保管されていた。カーナット教授によると、伝記作家や歴史家など除けばほとんど読まれたことはなかったという。
ヘミングウェーは61歳だった1961年、自殺して世を去っていた。死去後に公開された作品には「移動祝祭日」「エデンの園」「危険な夏」などもある。