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入札前に見積価格を他社と談合か 建設会社社長を逮捕 警視庁
2018年7月5日 19時22分
東京 青梅市が発注した道路の改修工事をめぐって、入札前に見積もり金額などをほかの業者と相談するなどして、談合を取りしきったとして、警視庁は、市の建設業協会の会長を務める建設会社の代表取締役を逮捕しました。業者の間で談合が常態化していたとみられ、警視庁は詳しい経緯を調べることにしています。
逮捕されたのは、東京 青梅市の建設業協会の会長で、建設会社「酒井組」の代表取締役、酒井政修容疑者(62)です。
警視庁の調べによりますと、去年4月、青梅市が発注した道路の改修工事をめぐって、入札前に見積もり金額などをほかの6社の業者と相談するなどして談合を取りしきったとして、入札妨害の疑いが持たれています。
酒井容疑者は、5日午前6時半ごろ、市内の自宅を出る際、報道陣の問いかけに対し「なにも言うことはない」などと話していました。
この工事は、斜面が崩れるのを防ぐために道路脇に壁面を設置するもので、「酒井組」が予定価格の99.6%にあたる9700万円で落札しています。
酒井容疑者は、およそ10年間にわたって市の建設業協会の会長を務めているということで、警視庁は、長年談合が常態化していたとみて詳しい経緯を調べることにしています。
警視庁は、捜査に支障が生じるなどとして認否を明らかにしていません。
問題の工事とは
今回問題となったのは、青梅市の中心部の市道の拡幅工事に伴って、道路脇の斜面が崩れないようにするための壁面を設置する工事です。
工事は、市の指名競争入札にかけられ、去年4月に入札に応じた中で最も安い9700万円を示した「酒井組」が落札しました。落札率は99.6%でした。
設置された壁面は、横の長さが70メートル余り、高さが最大でおよそ18メートルあり、すでに完成し、緑化のために植物が植えられています。
酒井容疑者 地元では建設業協会会長
酒井政修容疑者(62)が代表取締役を務める地元の建設会社「酒井組」のホームページでは、土木工事やブロックを使った擁壁工事などを主に請け負っていて、地域に根づいた信頼のある企業を目指すと記されています。
酒井容疑者は、市の建設業協会の会長をおよそ10年にわたって務め、去年は災害時における応急対策業務の協定を市と結ぶなど、地元の住民からは、仕事ぶりについて、熱心で地域に貢献していると評価する声がある一方、市の公共工事を受注しすぎているのではないかという疑問の声も上がっていたということです。
実際に会社の売り上げのおよそ7割が、市の公共工事だったとみられるということです。
近所に住む82歳の男性は「おじいさんの世代から地元で建設業を営んでいた。バブルの時期を頂点に右肩下がりで、3、4年前には従業員が2、3人しかいなくなっていたが、最近、急に従業員や重機の台数が増えたので、おかしいのではないかという声も上がっていた」と話していました。
工事発注元の青梅市は
市の公共工事をめぐって談合した疑いで、建設会社の代表取締役が逮捕されたことについて、青梅市の浜中啓一市長は「事実であればあってはならないことであり、大変遺憾に思っている。警察から協力依頼があれば全面的に協力したい」とコメントしています。
入札前に見積価格を他社と談合か 建設会社社長を逮捕 警視庁
2018年7月5日 19時22分
東京 青梅市が発注した道路の改修工事をめぐって、入札前に見積もり金額などをほかの業者と相談するなどして、談合を取りしきったとして、警視庁は、市の建設業協会の会長を務める建設会社の代表取締役を逮捕しました。業者の間で談合が常態化していたとみられ、警視庁は詳しい経緯を調べることにしています。
逮捕されたのは、東京 青梅市の建設業協会の会長で、建設会社「酒井組」の代表取締役、酒井政修容疑者(62)です。
警視庁の調べによりますと、去年4月、青梅市が発注した道路の改修工事をめぐって、入札前に見積もり金額などをほかの6社の業者と相談するなどして談合を取りしきったとして、入札妨害の疑いが持たれています。
酒井容疑者は、5日午前6時半ごろ、市内の自宅を出る際、報道陣の問いかけに対し「なにも言うことはない」などと話していました。
この工事は、斜面が崩れるのを防ぐために道路脇に壁面を設置するもので、「酒井組」が予定価格の99.6%にあたる9700万円で落札しています。
酒井容疑者は、およそ10年間にわたって市の建設業協会の会長を務めているということで、警視庁は、長年談合が常態化していたとみて詳しい経緯を調べることにしています。
警視庁は、捜査に支障が生じるなどとして認否を明らかにしていません。
問題の工事とは
今回問題となったのは、青梅市の中心部の市道の拡幅工事に伴って、道路脇の斜面が崩れないようにするための壁面を設置する工事です。
工事は、市の指名競争入札にかけられ、去年4月に入札に応じた中で最も安い9700万円を示した「酒井組」が落札しました。落札率は99.6%でした。
設置された壁面は、横の長さが70メートル余り、高さが最大でおよそ18メートルあり、すでに完成し、緑化のために植物が植えられています。
酒井容疑者 地元では建設業協会会長
酒井政修容疑者(62)が代表取締役を務める地元の建設会社「酒井組」のホームページでは、土木工事やブロックを使った擁壁工事などを主に請け負っていて、地域に根づいた信頼のある企業を目指すと記されています。
酒井容疑者は、市の建設業協会の会長をおよそ10年にわたって務め、去年は災害時における応急対策業務の協定を市と結ぶなど、地元の住民からは、仕事ぶりについて、熱心で地域に貢献していると評価する声がある一方、市の公共工事を受注しすぎているのではないかという疑問の声も上がっていたということです。
実際に会社の売り上げのおよそ7割が、市の公共工事だったとみられるということです。
近所に住む82歳の男性は「おじいさんの世代から地元で建設業を営んでいた。バブルの時期を頂点に右肩下がりで、3、4年前には従業員が2、3人しかいなくなっていたが、最近、急に従業員や重機の台数が増えたので、おかしいのではないかという声も上がっていた」と話していました。
工事発注元の青梅市は
市の公共工事をめぐって談合した疑いで、建設会社の代表取締役が逮捕されたことについて、青梅市の浜中啓一市長は「事実であればあってはならないことであり、大変遺憾に思っている。警察から協力依頼があれば全面的に協力したい」とコメントしています。