安倍晋三首相は16日の読売テレビ番組で、今年4月の日米首脳会談の際、トランプ米大統領に、米朝首脳会談の成果として両首脳の署名が入った文書を残すよう求めていたことを明かした。
首相は番組で「1994年の米朝枠組み合意も、2005年の核合意も米朝両首脳がサインしたものではない。だから簡単にほごにされてしまった」と指摘。トランプ氏に対し「あなたと金正恩朝鮮労働党委員長がサインする文書を残してほしい。重みがある」と訴えたと説明した。
「非核化に向けて土台できた」
米朝両首脳の共同声明にCVID(完全かつ検証可能で不可逆的な非核化)が明記されていないとの批判には「私も入れるべきだと思った」とする一方、「非核化に向けて土台を作ることはできた」と評価した。
非核化に向け国際原子力機関(IAEA)が行う査察の費用について「核の脅威がなくなることで平和の恩恵を受ける日本が負担するのは当然だ」との認識を示した。北朝鮮への直接的な経済支援については「日本人拉致問題が解決されなければ行わない」と明言し、核廃棄にかかる費用が必要な場合も「北朝鮮に出すわけではなく、例えば機構をつくって進めていく」と述べ、国際的枠組みを設ける可能性に言及した。
日朝会談「やみくもに行うのではなく…」
首相は金氏を「大きな決断ができる人物」と表現し、「相互不信という殻をお互いに破って一歩踏み出したい。そして解決したい」と述べた。ただ、日朝首脳会談については「やみくもに行うのではなく、拉致問題の解決に資する会談にしないといけない」と慎重な態度も見せた。
河野洋平元衆院議長が拉致問題より国交正常化や戦後賠償を優先すべきだと主張したことに対し「北朝鮮に大変なサービスをされている。そういう発言は交渉力をそぐ。大先輩だから、大変残念だ」と述べた。
トランプ氏が言及した米韓合同軍事演習の中止については「信頼を醸成するための善意」とし、北朝鮮が非核化に向け迅速に行動することが重要だとの認識を示した。同時に「在韓米軍を縮小するということでもない。日米の共同軍事演習なども今までのままだ」と強調した。
産経ニュース 2018.6.17 00:14
http://www.sankei.com/politics/news/180617/plt1806170006-n1.html
首相は番組で「1994年の米朝枠組み合意も、2005年の核合意も米朝両首脳がサインしたものではない。だから簡単にほごにされてしまった」と指摘。トランプ氏に対し「あなたと金正恩朝鮮労働党委員長がサインする文書を残してほしい。重みがある」と訴えたと説明した。
「非核化に向けて土台できた」
米朝両首脳の共同声明にCVID(完全かつ検証可能で不可逆的な非核化)が明記されていないとの批判には「私も入れるべきだと思った」とする一方、「非核化に向けて土台を作ることはできた」と評価した。
非核化に向け国際原子力機関(IAEA)が行う査察の費用について「核の脅威がなくなることで平和の恩恵を受ける日本が負担するのは当然だ」との認識を示した。北朝鮮への直接的な経済支援については「日本人拉致問題が解決されなければ行わない」と明言し、核廃棄にかかる費用が必要な場合も「北朝鮮に出すわけではなく、例えば機構をつくって進めていく」と述べ、国際的枠組みを設ける可能性に言及した。
日朝会談「やみくもに行うのではなく…」
首相は金氏を「大きな決断ができる人物」と表現し、「相互不信という殻をお互いに破って一歩踏み出したい。そして解決したい」と述べた。ただ、日朝首脳会談については「やみくもに行うのではなく、拉致問題の解決に資する会談にしないといけない」と慎重な態度も見せた。
河野洋平元衆院議長が拉致問題より国交正常化や戦後賠償を優先すべきだと主張したことに対し「北朝鮮に大変なサービスをされている。そういう発言は交渉力をそぐ。大先輩だから、大変残念だ」と述べた。
トランプ氏が言及した米韓合同軍事演習の中止については「信頼を醸成するための善意」とし、北朝鮮が非核化に向け迅速に行動することが重要だとの認識を示した。同時に「在韓米軍を縮小するということでもない。日米の共同軍事演習なども今までのままだ」と強調した。
産経ニュース 2018.6.17 00:14
http://www.sankei.com/politics/news/180617/plt1806170006-n1.html