2017年度の工作機械受注額、10年ぶり最高に
2018/4/10 16:22
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO2920988010042018XA0000/
日本工作機械工業会(東京・港)が10日発表した2017年度の工作機械受注額(速報値)は前の年度に比べて38.1%増の1兆7803億2800万円だった。07年度以来、10年ぶりに過去最高を更新した。中国など外需に加え、内需も自動車や半導体製造装置向けがけん引して急増した。活況は続くが、米中の貿易戦争や部材の調達難など今後に向けた懸念材料も浮上している。
速報値のため単純比較はできないが、これまで最高だった07年度の1兆5939億円を大幅に上回った。このうち外需は前年度比44.2%増の1兆923億7700万円で14年度以来の過去最高を更新した。
足元も好調だ。同日発表した3月の工作機械受注額(速報値)は、前年同月比28.1%増の1828億4900万円だった。前年実績を上回るのは16カ月連続。単月としては17年12月の1659億200万円を上回り、過去最高となった。
受注額のうち外需は前年同月比18.9%増の1073億2200万円で過去最高を更新。内需も、年度末で受注が集中したこともあり同44%増の755億2700万円と大きく伸びた。
歴史的活況に水を差しかねない米中の貿易戦争について、大手の工作機械メーカーの間では「中国工場からアメリカに輸出している製品はほぼない」(牧野フライス製作所)、「(貿易戦争で)経済全体が悪化すれば影響があるかもしれないものの、今のところ受注に影響は感じられない」(ツガミ)と冷静に見る向きが多い。
一方で、ガイド製品などの重要部品は足りていない。各社とも受注残が積み上がっており、メーカー大手からも「部材の調達難の解消の方が先決」(オークマ)との声が聞かれた。
2018/4/10 16:22
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO2920988010042018XA0000/
日本工作機械工業会(東京・港)が10日発表した2017年度の工作機械受注額(速報値)は前の年度に比べて38.1%増の1兆7803億2800万円だった。07年度以来、10年ぶりに過去最高を更新した。中国など外需に加え、内需も自動車や半導体製造装置向けがけん引して急増した。活況は続くが、米中の貿易戦争や部材の調達難など今後に向けた懸念材料も浮上している。
速報値のため単純比較はできないが、これまで最高だった07年度の1兆5939億円を大幅に上回った。このうち外需は前年度比44.2%増の1兆923億7700万円で14年度以来の過去最高を更新した。
足元も好調だ。同日発表した3月の工作機械受注額(速報値)は、前年同月比28.1%増の1828億4900万円だった。前年実績を上回るのは16カ月連続。単月としては17年12月の1659億200万円を上回り、過去最高となった。
受注額のうち外需は前年同月比18.9%増の1073億2200万円で過去最高を更新。内需も、年度末で受注が集中したこともあり同44%増の755億2700万円と大きく伸びた。
歴史的活況に水を差しかねない米中の貿易戦争について、大手の工作機械メーカーの間では「中国工場からアメリカに輸出している製品はほぼない」(牧野フライス製作所)、「(貿易戦争で)経済全体が悪化すれば影響があるかもしれないものの、今のところ受注に影響は感じられない」(ツガミ)と冷静に見る向きが多い。
一方で、ガイド製品などの重要部品は足りていない。各社とも受注残が積み上がっており、メーカー大手からも「部材の調達難の解消の方が先決」(オークマ)との声が聞かれた。