http://yomiuri.co.jp/culture/20180120-OYT1T50039.html
旧海軍の集会所「青山クラブ」(広島県呉市幸町)について、呉市は19日、全面保存を前提とし、管理する国からの取得を目指す方針を示した。
ただ、建物をどこまで残し、解体するのかといった具体的な活用策は、耐震調査などを実施し、2020年度以降に最終的に決める。
市議会総務委員会の行政報告で、市側が説明した。市は全面解体や一部保存、全て保存など5案について、コスト面や利点、課題を含めて検討。当初は、財源の問題から、よりコストのかからない解体か、一部保存を検討していたが、合併特例債の発行期限が延長され、活用が見込めることや、市民から保存活用の要望も強いことから、いったん全部取得することにした。
今後、中国財務局に建物の活用策を示し、売却を待つことになるが、17年度内の取得は難しいという。18年度予算案に耐震診断、老朽化の調査費約2000万円を盛り込む。
耐震結果や活用策のニーズ調査を踏まえ、全面保存とした場合の事業費は約40億円。うち20億円は合併特例債を当て込むが、維持管理費は年間9000万円と試算しており、財源の確保に課題を残す。
耐震性の確保が困難な場合は、解体や外壁の一部保存を改めて検討する。
現在の青山クラブは昭和初期に建築され、海軍ゆかりの呉の街を象徴する建物として知られる。戦時中の呉などを舞台にしたアニメ映画「この世界の片隅に」にも登場し、まちづくりの市民団体からも昨年12月、保存活用を求める要望書が市に出されていた。(山本慶史)
旧海軍の集会所「青山クラブ」(広島県呉市幸町)について、呉市は19日、全面保存を前提とし、管理する国からの取得を目指す方針を示した。
ただ、建物をどこまで残し、解体するのかといった具体的な活用策は、耐震調査などを実施し、2020年度以降に最終的に決める。
市議会総務委員会の行政報告で、市側が説明した。市は全面解体や一部保存、全て保存など5案について、コスト面や利点、課題を含めて検討。当初は、財源の問題から、よりコストのかからない解体か、一部保存を検討していたが、合併特例債の発行期限が延長され、活用が見込めることや、市民から保存活用の要望も強いことから、いったん全部取得することにした。
今後、中国財務局に建物の活用策を示し、売却を待つことになるが、17年度内の取得は難しいという。18年度予算案に耐震診断、老朽化の調査費約2000万円を盛り込む。
耐震結果や活用策のニーズ調査を踏まえ、全面保存とした場合の事業費は約40億円。うち20億円は合併特例債を当て込むが、維持管理費は年間9000万円と試算しており、財源の確保に課題を残す。
耐震性の確保が困難な場合は、解体や外壁の一部保存を改めて検討する。
現在の青山クラブは昭和初期に建築され、海軍ゆかりの呉の街を象徴する建物として知られる。戦時中の呉などを舞台にしたアニメ映画「この世界の片隅に」にも登場し、まちづくりの市民団体からも昨年12月、保存活用を求める要望書が市に出されていた。(山本慶史)