産経ニュース、2017.8.18 19:26更新
http://www.sankei.com/life/news/170818/lif1708180017-n1.html
真夏の夜、銚子電鉄には時刻表に載っていない電車が走っている。乗り込んでしまったら最後、途中下車はできない。車内では銚子で語り継がれてきた恐ろしくも悲しい物語が現実となり、乗客は背筋も凍る体験をすることになる−。
そんなうたい文句を引っさげて千葉県銚子市内を走る「お化け屋敷電車」。この夏で3回目となる企画だが、これまでに乗ったことも取材したこともない。なぜなら、お化け屋敷とか苦手だから。しかし、今回は連載企画に組み込まれた。覚悟を決め、夜の犬吠駅へと向かった。
あたりも暗くなってきた午後7時半前。ホームに薄緑色の列車が入ってきた。先頭車両の窓に、誰か立っているように見える。白装束の落ち武者だ。怒りの形相をした青白い顔が不気味にライトアップされ、どんどん近づいてくる。いや、この程度なら怖くない。怖くはない…。そう自分に言い聞かせながら、電車に乗り込んだ。
7月下旬の土曜日。乗客は小学生くらいの子供と一緒の家族連れが目立つ。列車は2両編成で、このうち客が乗っているのは1両だけ。2両目へとつながる連結部分は黒い幕で仕切られ、立ち入り禁止になっている。あからさまに怪しい。絶対に何か出てくるやつだ、コレ。乗客の全員が心の中でそう思っている。「ここから出そう」と口に出して言う子供もいた。
http://www.sankei.com/life/news/170818/lif1708180017-n1.html
真夏の夜、銚子電鉄には時刻表に載っていない電車が走っている。乗り込んでしまったら最後、途中下車はできない。車内では銚子で語り継がれてきた恐ろしくも悲しい物語が現実となり、乗客は背筋も凍る体験をすることになる−。
そんなうたい文句を引っさげて千葉県銚子市内を走る「お化け屋敷電車」。この夏で3回目となる企画だが、これまでに乗ったことも取材したこともない。なぜなら、お化け屋敷とか苦手だから。しかし、今回は連載企画に組み込まれた。覚悟を決め、夜の犬吠駅へと向かった。
あたりも暗くなってきた午後7時半前。ホームに薄緑色の列車が入ってきた。先頭車両の窓に、誰か立っているように見える。白装束の落ち武者だ。怒りの形相をした青白い顔が不気味にライトアップされ、どんどん近づいてくる。いや、この程度なら怖くない。怖くはない…。そう自分に言い聞かせながら、電車に乗り込んだ。
7月下旬の土曜日。乗客は小学生くらいの子供と一緒の家族連れが目立つ。列車は2両編成で、このうち客が乗っているのは1両だけ。2両目へとつながる連結部分は黒い幕で仕切られ、立ち入り禁止になっている。あからさまに怪しい。絶対に何か出てくるやつだ、コレ。乗客の全員が心の中でそう思っている。「ここから出そう」と口に出して言う子供もいた。