https://mainichi.jp/articles/20170802/k00/00m/040/023000c
千葉・老人ホーム睡眠導入剤混入事件の概要 画像
千葉県印西市の老人ホームで相次いだ睡眠導入剤混入事件で、同県警は1日、2月に職員の山岡恵子さん(当時60歳)=同県佐倉市江原=に導入剤を飲ませて交通事故死させ、事故の相手方にもけがをさせたとして、ホームの准看護師、波田野愛子容疑者(71)=印西市大森、殺人未遂容疑などで逮捕=を殺人と殺人未遂容疑で再逮捕した。混入を認めた上で「殺そうと思ったことはない」と殺意を否認しているという。
再逮捕容疑は2月5日午後、山岡さんが車を運転して帰宅すると知りながら、ホームで導入剤を混ぜた飲み物を山岡さんに飲ませ、ホームから1キロほど離れた印西市内の県道で対向してきた男性会社員(28)の車と衝突する事故を起こさせたとしている。山岡さんは胸を強く打つなどして死亡。男性は胸部打撲などの軽傷を負った。
県警によると、山岡さんは衝突事故の直前、ホームから100メートルほどの路上で道路沿いの柵に接触する物損事故を起こしていた。波田野容疑者もこの事故の発生を知ったが、運転を制止するような言動はなかったという。県警は、山岡さんが運転を続ければ再び事故を起こす危険性があると知っていた波田野容疑者には、事故を起こしても構わないとの未必の殺意があったと判断した。
捜査関係者によると、山岡さんの死亡事故以前に不調を訴えた職員が確認されていないことから、県警は、波田野容疑者が2月の混入を皮切りに、混入を繰り返したとみて詳しい経緯や動機を調べる。これまでの調べに、山岡さんを含む同僚らに不満や妬みがあったと話しているという。
事故の後、山岡さんの血液の分析や司法解剖は行われなかったが、着衣に付いた血液から波田野容疑者宅などから押収された導入剤と同じ成分が検出された。山岡さんは導入剤を服用していなかったといい、県警は波田野容疑者が何らかの方法で導入剤を飲ませた疑いが強いとみて捜査を進めていた。
県警は6月21日、ホームの30代女性職員に導入剤入りのお茶を飲ませたとして傷害容疑で波田野容疑者を逮捕。先月11日には別の女性職員(69)とその夫(71)にも同様のお茶を飲ませて事故を起こさせ、相手方にもけがをさせたとして3人に対する殺人未遂容疑で再逮捕した。千葉地検は二つの容疑について処分保留としている。【斎藤文太郎】
千葉・老人ホーム睡眠導入剤混入事件の概要 画像
千葉県印西市の老人ホームで相次いだ睡眠導入剤混入事件で、同県警は1日、2月に職員の山岡恵子さん(当時60歳)=同県佐倉市江原=に導入剤を飲ませて交通事故死させ、事故の相手方にもけがをさせたとして、ホームの准看護師、波田野愛子容疑者(71)=印西市大森、殺人未遂容疑などで逮捕=を殺人と殺人未遂容疑で再逮捕した。混入を認めた上で「殺そうと思ったことはない」と殺意を否認しているという。
再逮捕容疑は2月5日午後、山岡さんが車を運転して帰宅すると知りながら、ホームで導入剤を混ぜた飲み物を山岡さんに飲ませ、ホームから1キロほど離れた印西市内の県道で対向してきた男性会社員(28)の車と衝突する事故を起こさせたとしている。山岡さんは胸を強く打つなどして死亡。男性は胸部打撲などの軽傷を負った。
県警によると、山岡さんは衝突事故の直前、ホームから100メートルほどの路上で道路沿いの柵に接触する物損事故を起こしていた。波田野容疑者もこの事故の発生を知ったが、運転を制止するような言動はなかったという。県警は、山岡さんが運転を続ければ再び事故を起こす危険性があると知っていた波田野容疑者には、事故を起こしても構わないとの未必の殺意があったと判断した。
捜査関係者によると、山岡さんの死亡事故以前に不調を訴えた職員が確認されていないことから、県警は、波田野容疑者が2月の混入を皮切りに、混入を繰り返したとみて詳しい経緯や動機を調べる。これまでの調べに、山岡さんを含む同僚らに不満や妬みがあったと話しているという。
事故の後、山岡さんの血液の分析や司法解剖は行われなかったが、着衣に付いた血液から波田野容疑者宅などから押収された導入剤と同じ成分が検出された。山岡さんは導入剤を服用していなかったといい、県警は波田野容疑者が何らかの方法で導入剤を飲ませた疑いが強いとみて捜査を進めていた。
県警は6月21日、ホームの30代女性職員に導入剤入りのお茶を飲ませたとして傷害容疑で波田野容疑者を逮捕。先月11日には別の女性職員(69)とその夫(71)にも同様のお茶を飲ませて事故を起こさせ、相手方にもけがをさせたとして3人に対する殺人未遂容疑で再逮捕した。千葉地検は二つの容疑について処分保留としている。【斎藤文太郎】