アイヌ遺骨、ドイツから返還=外交ルートで初
2017/07/31 20:24(ドイツ)
http://www.afpbb.com/articles/-/3137629?act=all
【7月31日 時事通信社】北海道で盗掘され、ドイツの学術団体で保管されていたアイヌ民族の遺骨の返還が決まり、ベルリンの在独日本大使館で31日、式典が行われた。
海外に持ち出されたアイヌ民族の遺骨が外交ルートを通じて返されたのは初めて。
返還対象は、ドイツ人旅行者が1879年に札幌で収集した頭骨1体。
当時の文献などから、この骨が独民間学術団体「ベルリン人類学・民族学・先史学協会」にあることが分かり、「非合法という認識の下、墓から盗まれた」ことも確認されたため、同協会が返還方針を日本政府に示した。
式典では、同協会のアレクサンダー・パショス代表、内閣官房アイヌ総合政策室の平井裕秀室長、北海道アイヌ協会の加藤忠理事長が返還証明書に署名した。遺骨は北海道大学構内で納骨される。
パショス代表はあいさつで「(盗掘は)倫理的な一線を越えていた」との認識を表明。
加藤理事長は記者団に対し、返還された遺骨について「尊厳と名誉を回復し、北海道の空気と風土に触れさせてあげたい」と述べ、涙を浮かべた。
19世紀に先住民族の研究が各国で盛んになり、アイヌ民族の遺骨も海外に持ち出された。オーストラリア政府もアイヌ遺骨を返還する意向を表明している。(c)時事通信社
2017/07/31 20:24(ドイツ)
http://www.afpbb.com/articles/-/3137629?act=all
【7月31日 時事通信社】北海道で盗掘され、ドイツの学術団体で保管されていたアイヌ民族の遺骨の返還が決まり、ベルリンの在独日本大使館で31日、式典が行われた。
海外に持ち出されたアイヌ民族の遺骨が外交ルートを通じて返されたのは初めて。
返還対象は、ドイツ人旅行者が1879年に札幌で収集した頭骨1体。
当時の文献などから、この骨が独民間学術団体「ベルリン人類学・民族学・先史学協会」にあることが分かり、「非合法という認識の下、墓から盗まれた」ことも確認されたため、同協会が返還方針を日本政府に示した。
式典では、同協会のアレクサンダー・パショス代表、内閣官房アイヌ総合政策室の平井裕秀室長、北海道アイヌ協会の加藤忠理事長が返還証明書に署名した。遺骨は北海道大学構内で納骨される。
パショス代表はあいさつで「(盗掘は)倫理的な一線を越えていた」との認識を表明。
加藤理事長は記者団に対し、返還された遺骨について「尊厳と名誉を回復し、北海道の空気と風土に触れさせてあげたい」と述べ、涙を浮かべた。
19世紀に先住民族の研究が各国で盛んになり、アイヌ民族の遺骨も海外に持ち出された。オーストラリア政府もアイヌ遺骨を返還する意向を表明している。(c)時事通信社