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2017/06/05(月) 21:36:31.36ID:CAP_USER9【6月5日 AFP】総選挙が間近に迫る英首都ロンドン(London)で、19歳の若きIT起業家ルイ・ナイトウェブ(Louis Knight-Webb)氏が、国内の選挙運動でフェイスブック(Facebook)の「ターゲティング広告」がどのように活用されているか、その実態解明に向けた活動に取り組んでいる。
ターゲティング広告は、閲覧履歴などからユーザーの関心に近い広告を配信するというもので、これが民主主義にゆがみをもたらしているという懸念も広がっている。
ナイトウェブ氏は、インターネットユーザー向けの広告を監視するウェブブラウザー用プラグインを開発。これまでに何千人もがこのプラグインをダウンロードした。
同氏の狙いは、政治関連の「非公開広告」、つまりインターネットのデータを基に、極度に細分化された特定層だけに絞り込んで表示させる選挙メッセージの活用動向を把握することにある。
国会議事堂のそばにある事務所でAFPの取材に応じたナイトウェブ氏は、「皆が気になる問題であることは間違いない」「自分たちがどのように操作されているのか、理解しようとしている人は大勢いる」と指摘した。
今年4月、テリーザ・メイ(Theresa May)英首相が解散総選挙の前倒しを発表したことを受けて、ナイトウェブ氏は「フー・ターゲッツ・ミー?(Who Targets Me?、私をターゲットにしているのは誰?の意)」という名を冠したこのプログラムを開発。さらにビジネスコンサルタントのサム・ジェファーズ(Sam Jeffers)氏と共に、同名の組織を設立した。
ナイトウェブ氏のプラグインは、今月8日に投票を控えた全650選挙区のうち630選挙区を網羅しており、既に6500人以上がダウンロードしたという。
ナイトウェブ氏は自身の活動が、有権者が「自分が受け取る広告に疑いの目を向け、自分だけの居場所からほんの少し外に出て行って、他の国民が目の当たりにしているものを理解する」きっかけになればと期待している。
■英EU離脱派や米トランプ陣営も活用、「マイクロターゲティング」
特定層に限定したネット広告を掲載するこの「マイクロターゲティング」と呼ばれる手法は、昨年行われた英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票では離脱派が、また米大統領選ではドナルド・トランプ(Donald Trump)陣営が活用して注目が集まり、以後厳しい目が向けられている。
離脱派団体「リーブEU(Leave.EU)」で運動を展開したジェリー・ガンスター(Gerry Gunster)氏は、フェイスブックには形勢を一変させる「ゲームチェンジャー」の役割があると評価。
ガンスター氏は英BBCの調査報道番組「パノラマ(Panorama)」でこう語っている。「フェイスブックに対し、英国の特定域に住むある漁業従事者向けに徹底したマイクロターゲティングを行いたいと依頼することができる。これによりこの特定の有権者は、離脱に票を投じれば、漁業規制の定め方も変えていけるという情報を集中的に受け取ることになる」
「全く同じ手法を、勤務先の工場が閉鎖され生活苦にあえぐ中部の有権者に対して活用することも可能だ。つまりフェイスブック経由で、特定のメッセージを他の誰の目にも触れずに送信することができる」
英規制当局は、この最新のマイクロターゲティング技術への対応に苦慮しており、特にフェイスブックのユーザー全員に見える従来の広告とは一線を画するこの非公開広告の監視に頭を悩ませている。ナイトウェブ氏も、規制当局の目には「われわれが目にしているものが見えない」と危惧する。
(続きは>>2以降にあり)
2017/06/05 21:05(ロンドン/英国)
インターネットユーザー向けの広告を監視するウェブブラウザー用プラグイン「フー・ターゲッツ・ミー?」が表示されたコンピューター画面(2017年5月31日撮影)。(c)AFP/Justin TALLIS
インターネットユーザー向けの広告を監視するウェブブラウザー用プラグイン「フー・ターゲッツ・ミー?」の開発者、ルイ・ナイトウェブ氏。英ロンドン市内のカフェで(2017年5月31日撮影)。(c)AFP/Justin TALLIS