・新型肺炎 中国の患者1万人に迫る WHOが「緊急事態宣言」
動画:
新型コロナウイルスによる肺炎が世界各地で拡大するなか、中国国内で感染が確定した患者数はまもなく1万人にのぼろうとしている。こうしたなか、世界保健機関(WHO)は31日未明、現在の状況が「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」にあたると宣言し、感染を封じ込めるためにすべての国が緊急措置を取る必要があると呼びかけた。
いったんは見送ったが…
中国国家衛生健康委員会によると30日現在の時点で、中国国内で感染が確定した人の数は9692人、死者は213人に増えた。くわえて感染の疑いがもたれている人は1万5000人以上にのぼり、1万人を超えるのも時間の問題だ。中国以外の国でも、日本を含め、18の国と3つの地域で連日、患者数が増えている。
これを受けて、WHOは31日未明、いったんは見送った公衆衛生上の緊急事態宣言を発表。公衆衛生上の緊急事態宣言は、病気が国際的に広がって、他国に公衆保健上の危険をもたらすと認められた場合に出されるもので、対応が遅すぎるという批判の声も強い。
WHO事務局長「旅行と貿易は続けるべき」
WHOの緊急委員会を率いるテドロス・アダノム・ゲブレイェスス事務局長は会見で「中国以外の3カ国でも人から人への感染があったが、患者のうち、死亡した人はいない」と強調。そのうえで人の移動や貿易まで制限することは、援助や技術支援をストップし、世界経済に混乱をもたらすとして、海外旅行や貿易は続けるべきだと訴え、中国政府に対する配慮を見せた。
一方、国内では新たに三重県と京都府で感染が報告され、さらに中国湖南省長沙市から訪日したツアーコンダクターの女性の感染が明らかになったことで、症状がないウイルス保有者を含め、感染者の数は14人に増えた。
日本では感染14人
厚生労働省によると、30日朝に武漢市から羽田空港に到着した第二陣の帰国者210人のうち、機内で咳や発熱があった13人については医療機関に入院。
それ以外の197人も東京・新宿の国立国際医療研究センターで医師による問診や診察、ウイルス検査を実施し、症状がないと診断された184人は東京・府中市の警察大学校と、帰宅の財務省などの研修施設に滞在し、今後2週間は外出を控えるよう要請されている。
チャーター便の帰国者は、29日、30日で合わせて416人となった。外務省によると武漢市周辺にはまだ帰国を希望する邦人が300人以上おり、日ごとに増えている。
政府は当初、ウイルスの潜伏期間とされる2週間を過ぎるまで、入院以外の帰国者には千葉県の民間宿泊施設に相部屋で滞在させる計画だったが、第2陣以降は国の施設の利用に方針を転換し、個室利用としている。
・WHO declares the new coronavirus outbreak a Public Health Emergency of International Concern
https://www.who.int/
(画像)
2020年01月31日 10時56分 ハザードラボ
https://sp.hazardlab.jp/know/topics/detail/3/2/32946.html
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新型コロナウイルスによる肺炎が世界各地で拡大するなか、中国国内で感染が確定した患者数はまもなく1万人にのぼろうとしている。こうしたなか、世界保健機関(WHO)は31日未明、現在の状況が「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」にあたると宣言し、感染を封じ込めるためにすべての国が緊急措置を取る必要があると呼びかけた。
いったんは見送ったが…
中国国家衛生健康委員会によると30日現在の時点で、中国国内で感染が確定した人の数は9692人、死者は213人に増えた。くわえて感染の疑いがもたれている人は1万5000人以上にのぼり、1万人を超えるのも時間の問題だ。中国以外の国でも、日本を含め、18の国と3つの地域で連日、患者数が増えている。
これを受けて、WHOは31日未明、いったんは見送った公衆衛生上の緊急事態宣言を発表。公衆衛生上の緊急事態宣言は、病気が国際的に広がって、他国に公衆保健上の危険をもたらすと認められた場合に出されるもので、対応が遅すぎるという批判の声も強い。
WHO事務局長「旅行と貿易は続けるべき」
WHOの緊急委員会を率いるテドロス・アダノム・ゲブレイェスス事務局長は会見で「中国以外の3カ国でも人から人への感染があったが、患者のうち、死亡した人はいない」と強調。そのうえで人の移動や貿易まで制限することは、援助や技術支援をストップし、世界経済に混乱をもたらすとして、海外旅行や貿易は続けるべきだと訴え、中国政府に対する配慮を見せた。
一方、国内では新たに三重県と京都府で感染が報告され、さらに中国湖南省長沙市から訪日したツアーコンダクターの女性の感染が明らかになったことで、症状がないウイルス保有者を含め、感染者の数は14人に増えた。
日本では感染14人
厚生労働省によると、30日朝に武漢市から羽田空港に到着した第二陣の帰国者210人のうち、機内で咳や発熱があった13人については医療機関に入院。
それ以外の197人も東京・新宿の国立国際医療研究センターで医師による問診や診察、ウイルス検査を実施し、症状がないと診断された184人は東京・府中市の警察大学校と、帰宅の財務省などの研修施設に滞在し、今後2週間は外出を控えるよう要請されている。
チャーター便の帰国者は、29日、30日で合わせて416人となった。外務省によると武漢市周辺にはまだ帰国を希望する邦人が300人以上おり、日ごとに増えている。
政府は当初、ウイルスの潜伏期間とされる2週間を過ぎるまで、入院以外の帰国者には千葉県の民間宿泊施設に相部屋で滞在させる計画だったが、第2陣以降は国の施設の利用に方針を転換し、個室利用としている。
・WHO declares the new coronavirus outbreak a Public Health Emergency of International Concern
https://www.who.int/
(画像)
2020年01月31日 10時56分 ハザードラボ
https://sp.hazardlab.jp/know/topics/detail/3/2/32946.html