駐韓米国大使に内定したとされるフィリップ・ゴールドバーグ駐コロンビア米国大使。[写真 駐コロンビア米国大使館ホームページ]
昨年1月にハリー・ハリス前大使が離任してから1年以上空席だった駐韓米国大使に、フィリップ・ゴールドバーグ駐コロンビア米国大使が内定したという。ゴールドバーグ大使はオバマ政権初期に対北朝鮮制裁全般を総括した。
消息筋によると、現在韓国政府はゴールドバーグ大使に対するアグレマン(駐在国任命同意)要請を受け関連手続きを進行中だ。米国政府が韓国にアグレマンを要請したのは昨年12月末ごろという。青瓦台(チョンワデ、大統領府)関係者は「(内定者がだれなのかは)韓国政府が発表する事案でない。現在駐韓米国大使内定者が韓国政府に通知された状態という点だけ確認できる」と話した。米政治専門メディアのポリティコも最近のニュースレターで「ホワイトハウスの駐韓米国大使指名者発表が迫っている」と報道した。
アグレマン手続きが完了してもバイデン政権が議会に承認を要請し、上院外交委員会の公聴会を通過しなくてはならず、全体会議での採決で承認案が最終通過すれば赴任できる。これにだけで最小2〜3カ月がかかり、3月9日の韓国大統領選挙前に任命されるのは難しいものとみられる。結局新政権と呼吸を合わせることになるという意味だ。
職業外交官出身であるゴールドバーグ氏は駐フィリピン大使を経て2019年から駐コロンビア大使として勤務中だ。オバマ政権1期目当時の2009年6月から2010年6月まで国務省で対北朝鮮制裁調整官を務めた。2009年8月には米対北制裁専従班を率いて訪韓し、国連安全保障理事会決議第1874号と第1718号など制裁の履行状況を点検した。
国際社会の対北朝鮮制裁が決まるころに関連業務を総括したゴールドバーグ氏の内政をめぐり最近のバイデン政権の対北朝鮮政策と関連する見方もある。米政権が最近独自の制裁と安保理追加措置など制裁履行を通じた北朝鮮の行動の変化誘導に政策的にウエイトを置いているためだ。対北朝鮮制裁維持はバイデン政権と文在寅(ムン・ジェイン)政権の間の溝が見られる分野でもある。
外交消息筋はゴールドバーグ氏が過去「米国外交の解決者」と呼ばれたリチャード・ホルブルック元駐国連米国大使(故人)がクリストファー・ヒル元国務省次官補(東アジア太平洋担当)、キャサリン・スティーブンズ元駐韓米国大使らとともに育てた人材だと話した。彼が赴任すれば国家安全保障会議(NSC)秘書室長出身であるマーク・リッパート氏、太平洋司令官出身であるハリー・ハリス氏以来約7年ぶりに職業外交官が再び駐韓米国大使を務めることになる。ゴールドバーグ氏は2018年に大統領の推薦と上院承認を経て認められる職業外交官の最高職である「キャリアアンバサダー」になった。
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版 2022.01.27 06:52
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