韓国大統領府は3日(現地時間)に行われた米大統領選の開票過程でドナルド・トランプ大統領が予想外に善戦する様相を見せると、慎重に選挙結果を注視している。
ソ・フン大統領府国家安保室長は4日、国会運営委員会の国政監査で「米大統領選の結果過程が残り少ないのに、結果によって準備しているか」という質疑に「政府なりに最善の準備をしている」と明らかにした。
当初、米国主要メディアがバイデン民主党候補の勝利を予測したが、開票が進むにつれてトランプ大統領が重要競合州10か所のうち8か所で優勢を見せ、予想外の善戦をしている。
ニューヨークタイムズ(NYT)によると、トランプ大統領はフロリダ・ノースカロライナ・アリゾナ・ペンシルベニア・ミシガン・ウィスコンシンなど6大競合州のうち、アリゾナを除く5州でバイデン候補よりも高い得票率を記録している。
また、主要な激戦地として挙げられるオハイオ・ジョージア・ミネソタ・ネブラスカ州など4州の中でも、トランプ大統領はミネソタ州を除く3州で得票率優位を示している状況である。
トランプ大統領は記者会見を開き「今日の結果が確定発表されていないのは恥ずべきことだ。事実上、私は勝ったのは事実だ。これは重要であり、重大な瞬間だ」と主張した。
ただし歴代最大投票率を記録した郵便投票の開票などによって、状況が変わる可能性もあり最終的な結果の確定も遅れる可能性もあるだけに、大統領府は容易に判断するよりは選挙結果を注視し、国内に及ぼす影響と今後の外交政策の樹立などに備えるという方針である。
大統領府は以前から米大統領選の結果について、慎重な姿勢を堅持してきた。各種世論調査でトランプ大統領が劣勢だった当時も「慎重に見守るだけ」との言葉を慎んできた。当時、大統領府のある関係者は「選挙結果によって朝鮮半島の平和プロセスが一本道で行くのか、どうなるのかも決まるだろう」とし「私たちは大きな変化はない」と明らかにした。
文大統領にバイデン候補の当選が有利なのか、トランプ大統領の再選が有利なのかについての分析は、交錯する状況である。
トランプ大統領が再選に成功した場合、文大統領とキム・ジョンウン(金正恩)北朝鮮国務委員長、トランプ大統領がこれまで‘歩調’を合わせてきただけに、非核化交渉の進展に時間を短縮させることができるという利点が挙げられる。ただし、米中の対立関係が続き経済的な影響や防衛費分担金などと関連し圧迫が強まる可能性がある。
バイデン候補が当選した場合、大変な努力で行われた非核化交渉に歯止めがかかる可能性もある。ただし、一部ではトランプ政府が行ってきた役割があるので、バイデン政府がオバマ政権の時とは異なり、北朝鮮問題に手を離さないという期待感もある。
ソ室長はこの日の国政監査で、「どのようなプロセスを経て履行第一歩を踏み出し、どのように加速させ早期に非核化を成し遂げるかが米韓共同の宿題だ」と述べた。
続いて「トランプ大統領側は、これまで多くの議論をしてきた基盤がある」とし「以前に民主党政府とも行なってきたことがあるので、どんな新しい状況が来ても変わらず米国と十分な疎通と協力の下で目標に向かって進む」と明らかにした。
選挙は‘脚本のないドラマ’と比喩されるだけに、開票日である現在も結果が出るまで、慎重に見守る予定だ。大統領府は大統領選挙の結果が最終確定した後、立場を明らかにする方針だ。
2020/11/04 18:00配信 Copyrights(C) News1 wowkorea.jp
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