チャ教授が強調してきた北朝鮮制裁…裏表ある中国の動きでいつも失敗
韓国国民の60%が独自核開発を支持…韓国人の意志を米本国へ伝えてほしい
遅まきながら、駐韓米国大使に内定したことをお祝いします。米国における最高の韓半島(朝鮮半島)専門家の一人、ビクター・チャ教授(ジョージタウン大学)が、ホワイトハウスの人事検証を速やかにパスし、ソウルの「米国大使不在」という空白を埋めてくださることを望みます。
チャ教授はこれまで、北朝鮮の核問題の解決策として「軍事的解決よりは外交的解決」を強調してきました。また「動くまでは動かないように見える」北朝鮮制裁を忍耐して待つべきことも語られました。「戦争」と「北朝鮮の核」、どちらも防ごうという悩みが読み取れます。
チャ教授が強調した北朝鮮制裁が効果を発揮するには、二つの前提が必要です。第一に、制裁は北朝鮮が耐え難いほどの苦痛を与えなければならず、第二に、中国が制裁を徹底して履行しなければなりません。これまで、この二つの前提は成立していませんでした。
北朝鮮が6回目の核実験を行った後に採択された、最も強力な国連安保理決議2375号も同様です。北朝鮮への原油供給量の30%を遮断する問題について、中国の専門家は「北朝鮮は恩徳(旧・阿吾地)地区などに世界的なレベルの石炭液化工場があり、大きな苦痛は感じないだろう」と言います。
「輸出の90%遮断」も容易ではありません。(延辺朝鮮族自治州の)琿春では北朝鮮産のカニが堂々と売られていて、中国の衣料メーカーは北朝鮮の労働力を活用しています。1400キロにおよぶ国境地帯で、「昼間は国連制裁、夜は国境協力」と都合のいいことをやって、安保理決議をあざ笑っています。
中国の裏表ある態度は、きのうきょう始まったことではありません。2005年9月、米国はバンコ・デルタ・アジア銀行の2400万ドル(現在のレートで約27億円、以下同じ)を凍結し、北朝鮮を圧迫しました。
すると、当時の胡錦濤国家主席は1カ月後に北朝鮮を訪問し、5年間で20億ドル(約2200億円)の支援を約束、米国の制裁を無力化しました。09年5月に北朝鮮が2回目の核実験を断行すると、中国は「非核化」よりむしろ「北朝鮮の政権の安定」を重視するという決定を下しました。
当時、温家宝首相はすぐさま平壌へ駆け付け、新鴨緑江大橋や琿春−羅津間道路の建設など大層なプレゼントを届けました。「外見と中身が違う中国」は過去25年間、こういうやり方で国連制裁を骨抜きにしてきました。
韓国と米国は、今や根本的な質問を投げ掛けるべき時になりました。第一に、「北朝鮮の後ろで、北朝鮮の崩壊を望まない中国ががんばっているのに、いつまで中国を通した北朝鮮の核問題解決にすがるのか」という質問です。
第二に、「どんな制裁でも北朝鮮の核の放棄を引き出せないのなら、韓国は今こそ非核化原則を捨てるときではないのか」という質問です。どちらも簡単な問題ではありません。北朝鮮の核問題において、中国の役割と対話の努力はいずれも重要です。
しかし、現実を直視しなければなりません。「核・経済併進路線はこの上なく正しかった」という金正恩(キム・ジョンウン)委員長は、韓国を対話の相手とは考えていません。中国は韓国の安全保障主権に干渉し、経済の首を絞めています。
中国が主張する「双軌並行論」(北朝鮮の非核化と平和協定を一緒に議論するという案)には、疑いを抱かずにはおれません。北朝鮮の核の廃棄は実現しないまま、米軍撤収と韓米同盟解体の論争で韓国が大混乱に陥りかねません。「中国を通した北朝鮮の核問題解決」のフレームが失敗した今、パラダイムシフトが必要です。
韓国の活路は、ほごにされた「非核化原則」を捨て、自ら核を開発して「恐怖の均衡」を保たせる道だけです。韓国国民の60%がこれを支持しています。
核保有だけが、朝中ロの核同盟から韓国を守り、戦後およそ60年にわたって血と汗を流して築き上げた経済繁栄と民主主義を守る道だと信じているからです。
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2017/10/20/2017102001806.html
(>>2以降に続く)
韓国国民の60%が独自核開発を支持…韓国人の意志を米本国へ伝えてほしい
遅まきながら、駐韓米国大使に内定したことをお祝いします。米国における最高の韓半島(朝鮮半島)専門家の一人、ビクター・チャ教授(ジョージタウン大学)が、ホワイトハウスの人事検証を速やかにパスし、ソウルの「米国大使不在」という空白を埋めてくださることを望みます。
チャ教授はこれまで、北朝鮮の核問題の解決策として「軍事的解決よりは外交的解決」を強調してきました。また「動くまでは動かないように見える」北朝鮮制裁を忍耐して待つべきことも語られました。「戦争」と「北朝鮮の核」、どちらも防ごうという悩みが読み取れます。
チャ教授が強調した北朝鮮制裁が効果を発揮するには、二つの前提が必要です。第一に、制裁は北朝鮮が耐え難いほどの苦痛を与えなければならず、第二に、中国が制裁を徹底して履行しなければなりません。これまで、この二つの前提は成立していませんでした。
北朝鮮が6回目の核実験を行った後に採択された、最も強力な国連安保理決議2375号も同様です。北朝鮮への原油供給量の30%を遮断する問題について、中国の専門家は「北朝鮮は恩徳(旧・阿吾地)地区などに世界的なレベルの石炭液化工場があり、大きな苦痛は感じないだろう」と言います。
「輸出の90%遮断」も容易ではありません。(延辺朝鮮族自治州の)琿春では北朝鮮産のカニが堂々と売られていて、中国の衣料メーカーは北朝鮮の労働力を活用しています。1400キロにおよぶ国境地帯で、「昼間は国連制裁、夜は国境協力」と都合のいいことをやって、安保理決議をあざ笑っています。
中国の裏表ある態度は、きのうきょう始まったことではありません。2005年9月、米国はバンコ・デルタ・アジア銀行の2400万ドル(現在のレートで約27億円、以下同じ)を凍結し、北朝鮮を圧迫しました。
すると、当時の胡錦濤国家主席は1カ月後に北朝鮮を訪問し、5年間で20億ドル(約2200億円)の支援を約束、米国の制裁を無力化しました。09年5月に北朝鮮が2回目の核実験を断行すると、中国は「非核化」よりむしろ「北朝鮮の政権の安定」を重視するという決定を下しました。
当時、温家宝首相はすぐさま平壌へ駆け付け、新鴨緑江大橋や琿春−羅津間道路の建設など大層なプレゼントを届けました。「外見と中身が違う中国」は過去25年間、こういうやり方で国連制裁を骨抜きにしてきました。
韓国と米国は、今や根本的な質問を投げ掛けるべき時になりました。第一に、「北朝鮮の後ろで、北朝鮮の崩壊を望まない中国ががんばっているのに、いつまで中国を通した北朝鮮の核問題解決にすがるのか」という質問です。
第二に、「どんな制裁でも北朝鮮の核の放棄を引き出せないのなら、韓国は今こそ非核化原則を捨てるときではないのか」という質問です。どちらも簡単な問題ではありません。北朝鮮の核問題において、中国の役割と対話の努力はいずれも重要です。
しかし、現実を直視しなければなりません。「核・経済併進路線はこの上なく正しかった」という金正恩(キム・ジョンウン)委員長は、韓国を対話の相手とは考えていません。中国は韓国の安全保障主権に干渉し、経済の首を絞めています。
中国が主張する「双軌並行論」(北朝鮮の非核化と平和協定を一緒に議論するという案)には、疑いを抱かずにはおれません。北朝鮮の核の廃棄は実現しないまま、米軍撤収と韓米同盟解体の論争で韓国が大混乱に陥りかねません。「中国を通した北朝鮮の核問題解決」のフレームが失敗した今、パラダイムシフトが必要です。
韓国の活路は、ほごにされた「非核化原則」を捨て、自ら核を開発して「恐怖の均衡」を保たせる道だけです。韓国国民の60%がこれを支持しています。
核保有だけが、朝中ロの核同盟から韓国を守り、戦後およそ60年にわたって血と汗を流して築き上げた経済繁栄と民主主義を守る道だと信じているからです。
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2017/10/20/2017102001806.html
(>>2以降に続く)